もやもやレビュー

『キッズ・リターン』を観て、人をみる目を養いたいと思った。

キッズ・リターン [Blu-ray]
『キッズ・リターン [Blu-ray]』
金子賢,安藤政信,森本レオ,北野武
バンダイビジュアル
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 5月も半ば、会社に慣れてきた新入社員の人に観てほしい一作をご紹介します。『龍三と七人の子分たち』が絶賛上映中の北野武監督6作目『キッズ・リターン』です。

 高校生のマサル(金子賢)とシンジ(安藤政信)はろくに高校にも行かず、カツアゲや悪戯をしたりする日々を過ごしていました。そんな中、マサルはボクシングを始めます。マサルに誘われたシンジも遅れて始めるのですが、頭角を現していったのはシンジの方でした。

 ジムの先輩(上の方)からも目をかけられてこのまま才能を開花させるのかも...と思いきや、先輩ボクサーのハヤシ(モロ師岡)からも目をかけられ、所謂よろしくないことばかり教えられてしまいます。

 例えば...、肘で打つ反則技だったり、せっかく禁酒していたのに後で吐けば大丈夫だと飲酒を勧められたり。また、減量で苦しんでいた時にはハヤシから勧められた薬でお腹の調子が悪くなったり。そうして、やる気や才能までも奪われていきます...。

 これから会社という組織の中で揉まれ戦い生き抜いていかなければならない、新入社員の皆さん。ぜひとも人を見る目を養って、ついていく先輩や上司を見誤らないようにしてください。

 安易なことを教えてもらうことはその時は楽だしラッキーなように思いますが、長い目でみれば、厳しいことを言ってもらって苦労した方が後々自分の為になると思うのです。

(文/森山梓)

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