今、独身OLに必要なのは、ロボットだと思う。『素敵な相棒』

　2015年が始まりました！　21世紀ももう15年目。科学の進歩もめざましく、特に昨年は青色LEDをこの世に送り出した素晴らしき3名のおじさまが、ノーベル賞を同時受賞されたことが記憶に新しいですね。
　
　本作には、超高性能な生活支援ロボットが登場し、近い将来ロボットが高齢者を介護するなんて時代が来るのではないかと思わされます。
　
主人公は、元泥棒のフランク（70歳）。独立している息子と娘は、一人暮らしの父親が最近ボケてきたことを心配していました。そんな折、息子から送り込まれてきたのは、歩いて話せる介護用の超高性能ロボット。
　
　ロボットは雇い主の健康を改善させるようプログラムされており、健康食を作ったり、散歩に付き合ったり、趣味や生きがいを見つけるように手伝ったりします。ロボットと生活を共にし、日々のことや過去の思い出話などするうちに、いつしか打ち解けていくフランクとロボット。昔の生きがいだった盗みを計画し、ロボットと一緒に実行しようとします。

　相手は道徳観も分からず強盗にまで協力してしまうロボットですが、フランクのことを一番に考えてあげる健気な奴。一方のフランクも、ロボットだと解かっていながらも感情移入していきます。その様は、微笑ましくもあり切なくもありました。

　仕事をして疲れて帰宅すると、何もやる気が起きません。起きるわけがありません。晩御飯の後片付け、洗濯物を畳んで、お風呂で体を洗ってくれるロボットがいてくれたら、死ぬほど助かります。しかも自分のことを大事に考えてくれるだなんて......独り身のアラサーにもぴったりです。というわけで、独身者用のロボットが開発されることを切に願います。

（文／森山梓）