無邪気な熱意は最強だと思います。『リトル・ランボーズ』
- 『リトル・ランボーズ [DVD]』
- ビル・ミルナー,ウィル・ポールター,エド・ウェストウィック,ジュール・シトリュック,ジェシカ・ハンズ,ガース・ジェニングス
- Happinet(SB)(D)
- >> Amazon.co.jp
- >> HMV&BOOKS
ここ最近、少年野球が熱いです(僕的に)。近所の公園でやっている試合を、毎週とことこ見に行ってしまいます。プロ野球はいっさい観ないのに、なんで少年野球は観てしまうのか。思い浮かんだのは「無邪気な熱意」というワードでした。
『リトル・ランボーズ』に登場する2人の少年が、熱意を傾けるのは「映画作り」。家庭の厳しい戒律のせいで、一切の娯楽から遠ざけられているウィル。両親が不在の家で、横暴な兄の小間使いにされているカーター。そんな2人を結びつけたのが、映画『ランボー』でした。カーターの家で、人生で初めて観た映画に衝撃を受けるウィル。次の日には「ぼくはランボーの息子だ!」として、ランボーの扮装でカーターの前に登場。家にあったビデオカメラで映画を撮ろうとしていたカーターは、ウィルを主演に映画を作ることを提案。こうして、2人の初めての映画作りがスタートしました。
本作の魅力は、何と言っても2人の少年の映画作りへの「屈託のない熱意」にあります。冒頭の少年野球と同じく、圧倒的な「映画作りてぇ!!」という熱量に、心が踊ってしまうのです。心の赴くままに、やりたいことをやること。上手い下手ではなく、その「真っすぐな姿勢」こそが、観ている人の胸を熱くさせるんだと思います。そういう気概に触れたくて、また公園へ観戦しに行ってしまうのかもしれません。
(文/伊藤匠)