第14回 名もなきイジメられっ子がヒーローに
〜『アメイジング・スパイダーマン』
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私は子どもの頃、イジメられっ子でした。世の中も、イジメに対してかなり無関心で、私は思う存分イジメられました。時には、ロッカーの中にカマキリの卵を大量に仕込まれ、ある日ロッカーを開けると、カマキリの子どもたちが何百匹もうごめいていたことも、ありました。
スパイダーマンの出生の秘密を解き明かした本作の主人公も、思いっきりイジメられっ子でした。
それが研究所で極秘に培養していたクモにかまれたことから、例の才能を得ることになります。
主人公は有頂天になり、暴れ回ったりしますが、最後は凶悪事件を解決するため、命をかけます。
彼を正義へと駆り立てたのは、彼の叔父さんであり、育ての父の言葉でした。叔父さんは、彼の行動がもとで、銃弾に倒れました。その叔父さんが最後に携帯電話に残した言葉・・・「自分に与えられた才能をどう生かすかを考えなさい」。
人には個性があります。得意不得意があります。ドラッガーも言う通り、弱点を補強するよりも、長所を伸ばしなさい、と。
あなたの才能とはなんでしょうか。「おれには、才能なんてない」と嘆く前に、この夏休み、自分の才能を総点検してみたらどうでしょう。
こんな話を聞いたことがあります。アメリカで、ゴキブリが超好きな男がいて、この趣味(才能)をどう生かしたらいいかを考えました。そこで彼は、ゴキブリサイトを立ち上げたところ、世界中からアクセスがあり、関連商材の広告掲載の依頼などもあり、趣味で生計が立てられるようになったということです。ブログやYouTubeなども活用すれば、ただのゴキブリ好きも、それで生きていく術が見つかるのです。いまはそういういい時代なのです。
才能を見出すのに、ひとつアドバイスができるとすれば、才能はニッチならニッチなほど、よいということです。これからはネットで、日本はおろか世界を相手にできます。小さな趣味(才能)でも、世界中には必ず同じ趣味を持つ人のニーズがあるはずです。
さらにいえば、ある心理学者は、才能を見出すには、子どもの頃を思い出せと言っています。子どもの頃、ドキドキしたものが実は一番やりたいことであるという説もあります。ぜひ休日にノートを開いて、自分を振り返ってください。
我々にはスパイダーマンのような奇跡は起きません。でも、小さな奇跡なら十分に起こせる可能性があります。今回は仏教から離れてしまいましたが、重要なことなのでお知らせしました。ありがとうございます。