ローストポークがメインの「キューバ風プレート」

撮影:野口健志
「とっても簡単なのに、すごくごちそうに見える料理。そのナンバーワンを飾るのは、ローストポークではないか、と思います」と話す坂田阿希子(さかた・あきこ)さん。ローストポークをメインにした「キューバ風プレート」を紹介します。

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2年前にニューヨークに取材に行ったとき、ものすごい数の料理を食べ歩いた中で、特に印象深かった料理を私の中でミックスしたプレートです。ニューヨークはいろんな人種と文化が楽しく入り混ざった国。食文化も本当におもしろかったのですが、今回の「キューバ風」も、ニューヨークで食べた「キューバサンドイッチ」に影響されています。
豆ご飯を合わせるのは、ジャマイカ料理屋さんで食べた一皿から。連日の食べ歩きの中で、豆ご飯がなんだか懐かしいオアシスみたいだったことを思い出します。
さて、このローストポーク、最初にオレンジの搾り汁、オリーブ油と塩、にんにくで一晩マリネしておくことがキューバ風の味わいになるポイントです。オレンジの香りがほのかについて、とっても爽やかに仕上がります。
あと、豚肉は思いきって1kgほどの塊で。焼き上がるとお肉が思いのほか小さくなるので、おびえずに堂々と1kgのお肉でつくってみてください。マリネした状態で、冷蔵庫に3〜4日間おいても大丈夫です。肉はオーブンに入れる前に、フライパンで周りをしっかり焼きつけます。こうすると、こんがりとした壁ができて、焼き上がりがジューシーに仕上がります。このとき、肉を漬け込んだマリネ液も一緒に加えて、さらに香りをまとわせます。オレンジの果汁で、焼き上がりは結構黒く焦げつきますが、この焦げもごちそうのうち。中はしっとりと仕上がりますので、心配しなくて大丈夫。
焼き方に少しだけポイントがあります。190℃で35〜40分間焼いたら、オーブンのスイッチを止めてしまいます。そのまま30〜40分間ほおっておき余熱で火を通すと、とってもいい具合に仕上がりますよ。
私が勝手に「キューバ風ソース」と名付けたこのソースも、キューバサンドイッチの味わいを思い出しながらつくったレシピ。切り分けたローストポークと豆ご飯、紫キャベツのサラダと混ぜながら食べると、一気にキューバの風を感じられる(かも)。
オレンジとフレッシュミントも忘れずに。元気なワンプレートの完成です。
※詳しい材料とつくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2017年9月号より

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