クリスマスローズ 苗選びのQ&A

セミダブル・ホワイト・スポット‘フレックル キス’。撮影:加藤宣幸
クリスマスローズの苗は、園芸店、ホームセンター、通信販売、ネットショップ、各地で開催される展示即売会とさまざまなところで入手できます。苗を買う際に覚えておきたい知識を、園芸家の野々口 稔(ののくち・みのる)さんにQ&A形式で教えてもらいました。

* * *

Q ネットショップで苗を購入したところ、写真とは違うものが届きました。これって、よくあることなのでしょうか?
A 苗は実際に現物を見て買うのが一番ですが、それが難しい場合もあるかと思います。そのとき、ネット上の写真がイメージ写真なのか現物写真なのかを確認するとよいでしょう。
イメージ写真の場合は、あくまでもイメージなので実際に届くものが写真とは印象が大きく異なることもあります。
最近は、海外のナーセリーから購入をする方もいるかと思います。このとき、5月の大型連休などの時期によっては国内の検査に時間がかかることも。すると、その間に苗が腐ってしまうケースもあります。輸入におけるリスクを知ったうえで、購入しましょう。
Q 園芸店で苗のラベルに「メリクロン苗」と書かれていました。いったい、どういう意味でしょう?
A 一般的に市販されている苗の多くは、タネをまいて育てた「実生苗」と呼ばれるものです。それに対して、「メリクロン苗」は組織培養によってふやした苗のこと。
クリスマスローズをタネから育てた場合、親とは異なる花が咲くため、開花するまでどんな花が咲くのか予測することができません。けれど「メリクロン苗」は、親とまったく同じ花が咲くため、開花前に花の形や色が把握できるのです。
ただしそのぶん値段も高価で、まだまだ選べる品種も限られています。どちらの苗がよいか、自分の好みや目的に応じて選ぶといいですね。
■『NHK趣味の園芸』2016年1月号より

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