清楚なダイモンジソウ 野趣あふれる楽しみ方

撮影:田中雅也
ダイモンジソウとその仲間は、日本列島の各地に自生する山野草。素朴な野生種と、次々に生み出される園芸品種に、それぞれの味わいがあります。園芸家の辻 幸治(つじ・こうじ)さんが、野趣あふれる器での楽しみ方を紹介します。

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広義のダイモンジソウ Saxifraga fortunei は日本列島と朝鮮半島、中国の湖北省などに分布し、日本各地にはいくつかの変種があります。
ダイモンジソウの野生種は白の一重で単純な形をしていますが、各地で見つかった変わり咲きや、斑入りなどの個体をもとに、育てやすく、新しい花形の品種の作出が試みられました。その結果、今日見るような華やかなダイモンジソウが生まれ、今では秋を飾る花の一つとしてなくてはならないものとなりました。育て方に少し癖がありますが工夫して育てれば毎年楽しむことができます。

■抗火石、軽石鉢で楽しむ

抗火石や軟らかい軽石に穴を掘ってつくられた鉢は、水を含んで、よく蒸散するので、普通の鉢で育てるより温度が低くなります。野趣があるだけでなく、暑さに弱い山草の栽培に好適な鉢です。普通の鉢にも、同様の要領で植えつけられます。


■石づけで楽しむ

野趣をもっと楽しみたいなら、石づけに挑戦。水やりは1日に1〜2回、石ごと水盤に入れて管理するなど水やりに手間がかかりますが、これに勝る趣はありません。

※それぞれのつくり方のポイント、育て方はテキストに掲載しています。
■『NHK趣味の園芸』2015年10月号より

NHKテキストVIEW

(詳細データ取得中)

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