チョコレートとワインには意外な共通点があった?
- 『チョコレート語辞典: チョコレートにまつわることばをイラストと豆知識で甘~く読み解く』
- Dolcerica香川 理馨子
- 誠文堂新光社
- 1,620円(税込)
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ドイツ12.2kg、スイス10.8kg、ノルウェー9.6kg、イギリス8.9kg、オーストリア8.8kg、そして日本2.2kg。いったいこれらは何を表しているのか見当がつくでしょうか?
実はこの数字、1人あたりのチョコレート年間消費量。日本とランキング1位のドイツとでは、10kgもの差があることがわかります。(※註:数値は『チョコレート語辞典: チョコレートにまつわることばをイラストと豆知識で甘〜く読み解く』に記載されているデータより。本書が参照しているのは『SELECTED COUNTRIES OF THE WORLD CHOCOLATE PRODUCTION AND CONSUMPTION 2013』)
ドイツに比べるとその消費量は少ないものの、子どもから大人にまで愛されているチョコレート。Dolcerica香川 理馨子著、 千住麻里子監修による著書『チョコレート語辞典: チョコレートにまつわることばをイラストと豆知識で甘〜く読み解く』を参考に、ここではチョコレートについての豆知識をご紹介していきます。
甘いものは苦手という方でも、チョコレートはお酒と共に楽しむこともできます。ブランデーとチョコレート、ウイスキーとチョコレート、さらには日本酒とチョコレートといったように、その相性は良く、本書によれば、「シャンパンとチョコレートの組み合わせは、フランスではとてもポピュラー」、パリでは「ドリンクはシャンパンのみ、おつまみはチョコレートのみ」というホームパーティもよくあるのだそうです。
そんなチョコレートは、ワインとも意外な共通点が。
ひとつめはポリフェノール。「抗酸化作用がある成分として知られて」いるポリフェノールは、ワインはもちろん、「カカオにも豊富に含まれて」いるとのこと。
ふたつめは、保存方法。「チョコレートの保存に適した温度は16〜22℃の常温」「湿気が少なく、日光の当たらない場所」がベストですが、「夏場の保存には、温度の低い冷蔵庫より、庫内が12〜15℃ほどで安定しているワインセラー」の方が合っているのだと本書には記されています。
そして、テイスティングという点でも共通点が。ワインのテイスティングは広く知られるところですが、チョコレートにもテイスティングがあるのだそう。味覚や嗅覚だけでなく、視覚、触覚、聴覚を使ってのチョコレートのテイスティングの仕方。その方法を少し見てみましょう。
まずは"見る"。「色やキメ、ツヤなど」チョコレート全体を見ます。「品質の高いチョコレートは色に濃淡のムラがなく、キメも整っていて、自然な輝きがある」(本書より)
続いて"触る"。表面に「そっと触れ」、触り心地を確かめます。そして"聞く"。本書によれば、「チョコレートに耳を近づけ、割って」みると、「品質の高いタブレットでフィリングのないチョコレートは、はっきりとした乾いた音がする」のだそうです。
次に"嗅ぐ"。「口の中でチョコレートを溶かしながら息をはいて、そのときに香り立つアロマ」を感じましょうと香川さん。このチョコレートに含まれる匂い成分テオブロミンは、「集中力、注意力、記憶力を高めたり、精神をリラックスさせる」効果もあるといわれているのだとか。そのうえで、最後に"味わう"のだといいます。
チョコレートにまつわる豆知識が満載の本書『チョコレート語辞典』。読み進めていくうち、思わず一粒口に入れたくなるはずです。