今夜放映、綾瀬はるか主演『精霊の守り人』で注目! ファン垂涎の"バルサめし"再現レシピ

バルサの食卓 (新潮文庫)
『バルサの食卓 (新潮文庫)』
上橋 菜穂子,チーム北海道
新潮社
637円(税込)
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 本日3月19日21時より、NHK総合で放映される大河ファンタジー『精霊の守り人(せいれいのもりびと)』は、孤高の女用心棒・バルサと、命を狙われる皇子・チャグムの成長物語を描く、壮大なドラマ。

 NHKの放送90年記念作品である同作は、2009年~2011年にかけて放映された同局のドラマ『坂の上の雲』同様に、全22話を3年かけて放映予定。第1話では、綾瀬はるかさんが演じるバルサが、チャグムの命を助けたことから物語が動き出します。

 原作は、2015年の本屋大賞受賞作『鹿の王』の著者、上橋菜穂子さんによる同名作品。この<守り人>シリーズは、上橋さんの代表作とも言える作品ですが、全10巻、外伝も含めると12巻にも及ぶ大長編、すべて読み通すには時間も体力も必要そうです。

 そこで今回のドラマをきっかけに、原作シリーズに興味を持った<守り人>ビギナーにおススメしたいのが、本書『バルサの食卓』。

 上橋さんの作品では「食べ物シーン」が、とっても美味しそうに描かれているのが特徴ですが、本書では、上橋さんが「読者が食べたいと言ってくださることが一番多かった」(本書より)と語る「ノギ屋の弁当風鳥飯」をはじめ、「鳥のから揚げ宮廷風」、「タンダの山菜鍋」など、バルサの胃袋をつかんだ料理を再現、眺めるだけでも楽しめるレシピ本になっています。

 実は、作家と文化人類学者、二足の草鞋を履く上橋さん。エッセイでは、オーストラリアのブッシュで味わった「イモムシのバター炒め」や「エミュー」の地炉料理など、フィールドワーク(社会調査)で味わった、ユニークな料理について言及しているのも見逃せません。

 異世界に登場する架空の料理を、日本で手に入る食材を使って見事に再現して見せたのは、南極料理人こと西村淳さん。海上保安官として南極基地に赴き、限られた食材を使って越冬隊の胃袋を満たした体験は、堺雅人さん主演『南極料理人』(2009年)として映画化もされています。

<守り人>シリーズはもとより、上橋さんの他作品『獣の奏者(けもののそうじゃ)』や『狐笛のかなた(こてきのかなた)』に登場する料理のレシピも再現した同書は、<守り人>初心者はもちろんのこと、長年の上橋ファンも満足すること間違いなしの1冊です。

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