倒産してもモテる男、それが与沢翼
- 『告白』
- 与沢 翼
- 扶桑社
- 1,404円(税込)
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"秒速で1億円稼ぐ"でお馴染みの事業家・与沢翼さん。
彼がFacebookやブログで経営危機の報告をしたのは、今年4月のこと。高級外車を多数所有し、毎晩、東京・六本木で遊びつくすなど、ゴージャスな私生活を惜しげもなく各メディアで披露していた方が、突然、自らが経営する会社が破綻状態にあることを告白したのです。
それまで散々、"金持ち自慢"をしてきたためか、インターネット上では「自業自得だろ」「ざまあwww」といった声が殺到。他人の不幸は蜜の味とは言いますが、秒速で稼ぎ、秒速で破産という一連の与沢翼物語に多くの人が、関心を寄せました。
自身の著書『告白 秒速で転落した真実』では、夜の六本木で豪遊していた時期の話から、差し押さえまでに至った経緯、倒産を通して学んだことなどを綴っています。その中でも特に彼が意外に感じたことは、「離れていかない女性」たちがいて、なおかつ自分を支えようとしてくれていることなのだといいます。
「ところが、いざ発表してみると、麻美をはじめ、ほかにも交際があった何人かの女性たちから『元気を出して。ちゃんと食べてる? 私の家に住んでいいよ』『私があなたを養ってあげるから心配しないで』とメールや電話をもらい、非常に驚いた」(本書より)
イケメンでなかったとしてもお金さえあれば、モデル級の美女が寄ってくることに快感を覚え、毎晩女遊びをしていたという与沢さん。お金持ちだから自分に女性たちが寄って来ていることを自覚していたからこそ、離れていかない女性がいることに驚いたそうです。
しかし与沢さんは、そんな女性たちの優しい行為に困惑したのだと続けます。本書では、「こんな男に、女性たちが好意を持つことは到底信じることができず、『私がまた再起して金持ちになると思っているから、みんな私に優しくしてくれるんじゃないか』『マスコミで言われているように、私個人に隠し財産があって本当は貧乏じゃないと思っているんじゃないだろうか』『マスコミに俺との関係を売ろうとしているんじゃないか』と、今思えば本当に彼女たちに対して失礼なことだが、その下心を疑ったりもした」と追い詰められた心中を明かしています。
今までとは打って代わり、本書では人が変わったかのように純朴な発言ばかりを述べる与沢さん。貧乏になっても恋人や友人に見捨てられることもなかったという、全米が泣いた級の感動話を真実と受け取るか、ただのヤラセと受け取るか......。それは読んだみなさんでご判断ください。