モンスター宿泊客「チェックインで待たせすぎだからスイートを使わせろ」

ホテルに騙されるな!  プロが教える絶対失敗しない選び方 (光文社新書)
『ホテルに騙されるな! プロが教える絶対失敗しない選び方 (光文社新書)』
瀧澤 信秋
光文社
821円(税込)
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 あなたは旅行先でホテルや旅館を予約するときに、何を参考にして決めていますか?

TwitterやFacebookをはじめ、様々なSNSが一般化したことで"口コミ"の存在がとても大きくなりました。それは旅行の際に泊まるホテル・旅館でも例外ではありません。

 口コミ総数1.5億件を超える世界最大規模の旅行情報サイト「トリップアドバイザー」の調査によると、「ホテルなど旅行の予約を確定する前に53%が口コミをチェックする」といった結果が出たようです。なんと、半分以上の人が事前に口コミをチェック。確かにお客さんの実体験による感想は、ホテル側が自ら発信する広告よりも信ぴょう性があると言えます。

 ですので、ホテル側も口コミは無視できません。「良い客室だった」「良いサービスを受けた」という好意的な口コミを残すお客さんもいますが、手厳しい意見をぶちまける人も少なくありません。そういったコメントに対し一流のホテルでは、誠実に謝罪するとともに、積極的に改善を進めるなど、お客さんに少しでも喜んでもらおうと工夫をこらします。

 書籍『ホテルに騙されるな!』では、実際にあったクレーム・苦情への対応で誕生したサービスの例が紹介されています。

"都内駅近のビジネスホテルには駐車場がありませんでした。それは困る"といった声があがった時は、隣接地を購入して駐車場を作り対応。また"チェックアウトに時間がかかる"という苦情が出た際には、自動チェックイン/チェックアウト機を導入。"喫煙ルームが臭い"と言われれば、脱臭器を全室に設置するなど、お客さんの声をヒントに新たなサービス構築を考えているのです。

 しかし、中には驚きのクレーム・要求もあるそうで、さすがにこれはお客さんに問題があるのでは......というものも。そんなモンスタークレームも同書で紹介しています。

「バスルームの排水が悪い」→「冷蔵庫の飲み物を全てタダにしろ」
「チェックインで待たせすぎ」→「スイートルームを使わせろ」
「ルームサービスで食事中に料理をこぼした」→「新しい洋服を弁償しろ」
「予約日を間違えて予約した」→「俺はちゃんと予約したけれどホテルが間違えた。気分が悪いからタダで泊めろ」
 
 ふぅ......。

 どれも目を疑うものばかりです。良いホテル・悪いホテルがあるのは仕方のないこと。ですが前出のように、お客さんの言葉を真摯に受け止め改善を行うホテルもあるのです。客側からすればホテルに問題があれば改善点を的確に伝えることが重要ですし、ホテルとしてもそういった意見を汲みつつ、宿泊客が気持ちよく泊まれるように最善を尽くすことが求められるのではないでしょうか。

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