物選びのプロが選ぶ、本当に良い物とは?

くるみの木の日々用品
『くるみの木の日々用品』
石村 由起子
文藝春秋
1,620円(税込)
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 多くの物が溢れている世の中だからこそ、本当に良い物を使って生活を充実させたい――そんな思いはないでしょうか。
 
 1984年にオープンして以来、奈良市郊外で営まれ、全国から多くの人が訪れるカフェ雑貨ショップ「くるみの木」。今年で「くるみの木」30周年迎えることを記念して、オーナーの石村由起子さんによる『くるみの木の日々用品』が刊行されました。

 ふだんの暮らしを大切にしたいと言う石村さん。本書では、物選びのプロである石村さんが実際に使ってみた上でオススメする、台所用品やリビングの日用品といった、88個の本当に良い物を紹介しています。

 石塚硝子の「デッセルシリーズ・つよいこグラス」、ボダムの「ダブルウォールグラス」、赤木明登の「漆の深鉢」、マイヤーの「スターシェフ フライパン」、開化堂の「ブリキの珈琲缶」、日本橋木屋の「爪切」......。紹介する88個の品々は、「うちで食べて、使って、本当によかったから、ぜひどうぞ」というような、おすそわけの気持ちを込めて薦められる物ばかりだと言います。

 さらに本書では、本当に良い物の紹介のみならず、物との接し方についても教えてくれます。例えば、毎日の生活を共にする日用品の数々を、石村さんは家族の一員だと捉えています。

「やかんでも鍋でも、毎日の使い勝手が肝心ですが、それだけではないのです。そこにあるだけで部屋の空気がほっと和むあたたかさ。使い込んでキズついてへこめば『しっかり働いています』という風な愛嬌のある表情に育ち、いっそう『うちの子』への愛着が深まるのを感じます」

 物を選び、毎日の生活の中で使っていくということ。そうした物と人との関わりの根底には、愛情が必要なのだと言うのです。

「日々使う物、日々食べる物。物を選ぶ基準は、長く使い続けられる愛情関係が結べるか、に尽きます。あなたが物選びに迷ったとき、生活をもっともっと楽しくしたいと思ったとき、ひとつの道しるべとしてこの本がお役に立てたら何よりの幸せです」

 アナタも本当に良い物と愛情関係を築くことで、日々の暮らしを充実させてみませんか?

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