文芸春秋 電子書籍でしか読めない小説誌「つんどく!」を創刊

 株式会社文藝春秋は、4月26日に電子小説誌『別冊文藝春秋電子増刊「つんどく!」』を創刊する。過去に、紙の雑誌を電子化して配信するケースはあったが、電子書籍版の形態のみでの雑誌発行は初めてとなる。

 誌名「つんどく!」の由来は、本を購入して読まずに積んでおく状態を指す「積ん読」ではなく、タブレットやスマートフォン、電子書籍端末を「指でつんつんして読んでください」の意。創刊号では「ミステリー2013」「新人発掘プロジェクト 第1期全員競作!」の2大特集を掲げ、東川篤哉、有栖川有栖、歌野晶午、貫井徳郎氏ら人気作家による計17作の読みきり小説、コミックエッセイを掲載。新人発掘プロジェクトでは、20代女性作家の大胆な官能小説、現役高校生作家による青春小説など、話題作や力作を取り揃える。

 現在、日本語の電子書籍を販売している大手電子書店すべてで販売される予定で、価格は850円(税込)。当面のあいだ不定期刊行とし、今年度中にもう1冊、来年度には4冊の刊行を予定している。


つんどく! vol.1 目次

■総力特集「ミステリー2013」
小説
マドンナと王子のキューピッド/ 歌野晶午
魔法使いとすり替えられた写真/東川篤哉

赤影連盟/ 円居挽
運命のひと/水生大海
赤い博物館/大山誠一郎
オーストリア国旗と大水邸餓死事件/青柳碧人
告げ口時計/芦辺拓
雛人形を笑え/有栖川有栖
レミングの群れ・ハーシュソサエティ/貫井徳郎
コミックエッセイ
よちよちミステリー部/久世番子

■新人発掘プロジェクト
小説
走れ、ぱんだ号/上山和音
味噌川くんとあたし/榎本まう
ロン毛の兄ちゃん/須川蘭
鳩豆ユニット/砂岡聖
夜語り/仲谷史緒
虹色をかし/野橋鴨
彷徨シグナル/和足冴

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