結局「デザイン」が何かわからない人の必読書『デザインのデザイン』
- 『デザインのデザイン』
- 原 研哉
- 岩波書店
- 2,052円(税込)
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コミュニケーションデザインにデザインマインド、世の中に溢れる「デザイン」という言葉。聞いたことがあるけれど、「デザイン」とは一体何かと問われると頭を抱えてしまう人も多いのではないでしょうか。
「『デザイン』とは一体何なのか。これは、自信の職能に対する基本的な問いであり、この問いのどこかに答えようとして僕はデザイナーとしての日々を過ごしている。」
こう語るのは、代官山の蔦谷書店のロゴ、無印良品や松屋銀座などのデザインを手掛けるグラフィックデザイナー、原研哉です。書籍『デザインのデザイン』で彼は、「潜在的なものを目に見える形にすること」がデザインの役割だと述べています。
「机の上で軽くほおづえをつくだけで世界は違って見える。ものの見方や感じ方は無数にあるのだ。その無数の見方や感じ方を日常のものやコミュニケーションに意図的に振り向けていくことがデザインである」
ものづくりやコミュニケーションを通じて、私たちが自分の世界をいきいきと感じることにデザインがあるのではないか、ということです。
デザインの持つ一番大きな力は「覚醒」だと彼は言います。あらゆるものがデザインされている。そのことに気付いた時点で、世界が違って見えてきます。小さな覚醒が積み重なった時、世界が一皮剥けて変わっていくのではないでしょうか。
原さんが展覧会ディレクターを務める『HOUSE VISION 2013 TOKYO EXHIBITION』が現在お台場で開催中。住空間のデザインをテーマとし、会場には「移動とエネルギーの家」「家具の家」など、企業とデザイナーがコラボして7つの家が作られています。会期中毎日開催されているトークセッションでは建築家や企業の代表、アーティストやデザイナーなど多彩なゲストの対談が楽しめます。