米・名門大学の美人心理学者が説く 自分を変える「意志力」の鍛え方

スタンフォードの自分を変える教室
『スタンフォードの自分を変える教室』
ケリー・マクゴニガル
大和書房
1,728円(税込)
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 昨年10月末の刊行後、重版を重ね、今や45万部のベストセラーになっているのが『スタンフォード大学の自分を変える教室』です。著書はスタンフォード大学の心理学者、ケリー・マクゴニガルさん。2月初旬に来日し、35歳の美しすぎる容姿も相まって、話題を呼びました。

 なぜ、この本が受けたのか。それは、"意志力"を鍛えることで、なりたい自分に変わることができると本書が説いているからです。裏を返せば、あと少しの意志力さえあれば、なりたい自分になれるはずなのに、と思っている人が多いからではないでしょうか。たとえば、そのなりたい自分とは「ダイエットに成功したスリムな私」や「時間を惜しんで勉強して、資格を取得した私」などです。

 本書のベースになっているのは、スタンフォード大学で行われた、最新の科学的成果を盛り込んだ「人生を変える授業」。これは実に、受講者の97%に影響を与えたと言います。著者は、2010年には「フォーブス」の「人びとを最もインスパイアする女性20人」にも選ばれました。

 これまでの啓蒙書との大きな違いは、意志力の維持を精神論で説くのではなく、科学的なデータを示して、解決法を編み出しているところです。また著者は、「自分はどう失敗するのか」を知ることが、自己コントロールを強化するための第一歩だと、その方法として自分を実験台に、科学者の目で自分を観察することを薦めています。

 一例をあげるならば、誘惑に負けやすいのは、「疲れているとき」「ストレスにさらされているとき」「睡眠不足のとき」だと、データは示します。私たちのDNAに組み込まれた原始的生存本能が、目の前の快楽に飛びつけと命令するのだそうです。

 一方で本能に流されないための解決法として紹介されているのが、呼吸法。呼吸のペースを1分間に4回から6回までに抑えること。たったこれだけのことで、気分が落ち着いて自制心を発揮できる状況に切り替えるのだそうです。

 「意志力は筋肉のように鍛えられる」という著者の力強い言葉を信じて、今度こそ、自分を変えてみませんか?

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