球根もアロエも! コーデックス的に楽しめる植物たち

撮影:丸山 光
コーデックスとして出回っているわけではない植物のなかにも、同じような楽しみ方のできる植物がたくさんあります。世界の珍奇植物をこよなく愛する園芸家の藤川史雄(ふじかわ・ふみお)さんに、あえてコーデックスとしての認知度が低い植物や別のジャンルに入っている植物を紹介してもらいながら、「コーデックス的」な楽しみ方の枠を広げていきます。

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■ジャンルの垣根を超えて

近年、「コーデックス」人気が盛り上がっていますね。昔、多肉植物愛好家の一部の人たちが、それらの植物を「芋(いも)」「壺(つぼ)」などと呼んでひそかに楽しんでいましたが、そのころからは考えられないほどの広がりです。
コーデックスの最大の魅力は、極端に肥大したり、奇妙な形だったりする根や茎部分ですが、その多くは成長が遅く、自分で育てて大きくするのに非常に時間がかかり、園芸的に育てる楽しみよりも観賞する楽しみが強いように思います。そこで今回は、比較的成長が早く、自分で育ててコーデックス化させる楽しみのある植物を中心に、コーデックスとして出回っているものではなくとも、「コーデックス的」に楽しめるという切り口で紹介していきます。「これはコーデックス」「これはコーデックスではない」というジャンルの境界を取り払うと、さらに広くて深い、園芸の世界が広がるはずです。

■コーデックス的に楽しめる球根植物

レデボウリア・ソシアリス‘マイナー’(キジカクシ科レデボウリア属)
レデボウリア属のなかでもソシアリスは入手しやすく育てやすい普及種だが、この株は小型の選抜品種。球根だけでなく葉のメタリックな質感と模様も魅力。次々と子株がふえて群生株となり見ごたえがある。

 



■コーデックス的に楽しめるアロエ

アロエ・ブルビカウリス(ツルボラン科アロエ属)
種小名に「bulb(球根)」が入っていることからもわかるように、地下部に球根ができる球根アロエの一つ。タマネギにも似た球根から細かい鋸歯の入った肉厚な葉が出てくる。冬は葉が枯れて球根の状態で冬越しする。寒さに弱い。球根は最大で直径15cmほどに。球根は埋めたほうが生育はよい。


■『NHK趣味の園芸』2020年9月号より

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