絶品手づくりマヨネーズでフランスの味 「ウフ マヨネーズ」

撮影:野口健志
坂田阿希子さんの大人気連載「サカタメシ」が「ボンジュール! サカタメシ」にリニューアルしました。ビストロや惣菜屋さんにあるような、フランスの家庭料理を紹介していきます。今回はシンプルな「ウフ マヨネーズ」。自家製マヨネーズのつくり方も伝授してくれました。

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1年に1回は必ず行く国、フランス。
新しいお店に行くのも楽しみの一つだし、何より、現地に住む友人宅を訪ねるのが楽しい。なぜなら、そこではレストランではなかなか出会わない、フランスの家庭料理に遭遇できる。フランスの家庭料理は極めてシンプルで温かく、旅に疲れた体が喜ぶホッとする味わいなのだ。
パリでは大抵アパートを借りて滞在するので、友人と一緒に料理をするのもまた楽しい。旅先での料理は、私が何より旅で実践したいと思うことだから。
さて、今月からはサカタメシがリニューアル。「ボンジュール! サカタメシ」と題して、私が大好きなフランスの家庭料理や、ビストロや総菜屋さんで出会う、フランスのお料理をご紹介していきます。
今回は、シンプルの極み「ウフ マヨネーズ」を。
ウフは卵のこと、つまりはゆで卵とマヨネーズ。ビストロやカフェでも大抵あるメニューで、私は必ず頼んでしまう。なぁんだ、ゆで卵とマヨネーズか、と言うなかれ。フランスのマヨネーズは必ず自家製。そのおいしさは格別なのだ。
さて、このマヨネーズ。少々泡立ての筋力を必要としますが、手づくりしたマヨネーズってまるで別物。翌日、筋肉痛になるかもしれなくても、その価値は十分にある代物です(笑)。
まず、卵黄を泡立て器でほぐし、マスタードを加えて混ぜます。酢、塩を加えてさらに混ぜます。マスタードはフランスのマヨネーズには必ず入る重要なもの。まろやかなうまみをもたせ、乳化も助けます。ここにサラダ油を少しずつ少しずつ加えながら泡立てていきます。たっぷり入る油の量にびっくりするかもしれませんが、それがマヨネーズ。少しずつ入れてはしっかり混ぜていきましょう。
どんどん堅くなって、これ以上油を入れるのが大変になってきたら、熱湯を少量。一気に色味も白っぽくなってふんわりと空気が入ります。そして、油に戻ります。熱湯は途中2~3回加えるといいですよ。さぁ、油がすべて入ったら仕上げのオリーブ油。全部をオリーブ油にすると、かえってしつこくなるので、私は米油や綿実油などくせのない油でつくり、香りづけにオリーブ油を加えるようにしています。最後にレモン汁で爽やかな風味、そして、砂糖で少し甘くするのが好きです。味をみて塩とこしょうで調えます。
ゆで卵は、皆さんお手の物かもしれませんが、私のつくり方。熱湯から入れる方法です。卵をお玉で1つずつそっと熱湯の中へ。時々やさしく混ぜながら10分間ほどゆでます。ウフ マヨネーズの卵は少し温かいくらいがおすすめです。
お皿にできたてマヨネーズをポンポンと置いて、半分に切ったゆで卵を。上にぽったり、たっぷりマヨネーズをのせましょう。パセリをぱらりとふってでき上がり!
このマヨネーズ、ゆでた魚やポテトサラダ、サンドイッチにも。とにかくいつもより格段においしい料理になるので、たっぷりつくってしまうのがいいですよ。あとは、冷たい白ワインと一緒にテーブルへ。ウフマヨを出したとたんに、みんなの顔も「ウフフ」ってなります。何とも愛らしい一皿の完成。ボナペティ!
※材料の詳しい分量とつくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2020年4月号より

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