実は簡単! 華やかなきんめだいのアクアパッツア

撮影:新居明子
料理研究家の上田淳子(うえだ・じゅんこ)さんが、“難しいこと抜き”でつくれる、ハレの日のおもてなしにぴったりの一品を毎月紹介する連載「実は簡単! ハレの日ごはん」。2020年1月号はきんめだいのアクアパッツア
です。

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イタリアンの魚料理として世に知られている、アクアパッツァ。「アクア」は「水」、「パッツァ」は英語でいうところの「クレイジー」。その名の由来は、鍋の水がグラグラ沸いて暴れるから。驚くほど塩辛い水( 海水)で煮るから。貧しい人々が飲む「ワインもどき」のようなうすい汁だから。……などなど諸説ありますが、つまりは「水で煮る魚料理」というわけです。
フライパンで白身魚の表面をこんがりと焼き、あさりやオリーブなどと一緒に水で蒸し煮にするだけ。だから、おしゃれなイタリアンながら、実は簡単!
切り身の魚なら、さらに簡単。皮の赤いきんめだいでつくれば、見た目にも華やかです。
水で煮るのにこんなにも深い味わいが生まれるのは、うまみ豊かな脇役たちのおかげ。その一つがオリーブ油です。フライパンに魚を焦げつかせない「調理油」というよりも、煮汁をおいしくする「オリーブのだし」という感覚で、たっぷり入れましょう。さらに仕上げにも、一回し。せっかくのハレの日です。イタリア人の気分で、いつもよりちょっといいオリーブ油を陽気に、豪快に使っちゃってください。チャオ!
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』連載「実は簡単! ハレの日ごはん」2020年1月号より

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