スウェーデン発 「ヤンソンの誘惑」って?
- 撮影・木村 拓(東京料理写真)
北欧好きの人なら聞き覚えがあるかもしれない、「ヤンソンの誘惑」。スウェーデンのじゃがいも料理のようですが……ヤンソンさんって何者? どんな誘惑の料理? 料理研究家の井原裕子(いはら・ゆうこ)さんに再現してもらいました。
編集A :井原さん、うちの編集長が「僕がいちばん好きなじゃがいも料理は、ヤンソンの誘惑だ」と言うんです。
井原さん:ヤンソンの誘惑?
編集A :「エリク・ヤンソンという菜食主義の宗教家が、あまりにもおいしそうで思わず食べてしまったグラタン」が由来だそうです。根拠はあいまいらしいですけれど……。ほかにもオペラ歌手ヤンソン説、映画「ヤンソンの誘惑」説など、諸説あるみたいです。細切りのじゃがいもとアンチョビが入ったスウェーデンのグラタンで、アンチョビは、いわしではなく、にしんだと聞きました。
井原さん:あ、にしんの甘酢漬けのことね! イギリスに住んでいたころ、北欧に旅行に行って初めて食べました。「スモーガスボード」という北欧のビュッフェによく出てくるお魚なんですが、スパイシーでとてもおいしく、好物になってよく買っていたんです。そのにしんが入ったグラタンも、思い出しました。
編集A :レシピを知りたいです!
井原さん:ただ、あのにしんは日本では手に入らないと思うの。日本のアンチョビでは塩辛すぎるし、酢漬けにもなっていないものねえ。
編集A :かわりに、しめさばとか……。
井原さん:それもまた別物になってしまいそうよね。代用するならオイルサーディンかしら。現地の味を思い出しながら、いろいろ考えてみますね。
――後日――
編集A :井原さ〜ん、ヤンソンの誘惑、楽しみにしていました!
井原さん:おいしくできましたよ! オイルサーディンを、甘酢でマリネしてみたんです。そのとき、風味づけにシナモンとディルを加えたら、現地で食べたものにかなり近い味になって。
編集A :わぁ、エキゾチックですね。
井原さん:そう。あとは、マリネに使ったそのスパイシーな甘酢を、クリームソースにも加えるのが大事なポイント。これでグッと本格感が出ます。
編集A :楽しみです!
※レシピはテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2019年10月号より
編集A :井原さん、うちの編集長が「僕がいちばん好きなじゃがいも料理は、ヤンソンの誘惑だ」と言うんです。
井原さん:ヤンソンの誘惑?
編集A :「エリク・ヤンソンという菜食主義の宗教家が、あまりにもおいしそうで思わず食べてしまったグラタン」が由来だそうです。根拠はあいまいらしいですけれど……。ほかにもオペラ歌手ヤンソン説、映画「ヤンソンの誘惑」説など、諸説あるみたいです。細切りのじゃがいもとアンチョビが入ったスウェーデンのグラタンで、アンチョビは、いわしではなく、にしんだと聞きました。
井原さん:あ、にしんの甘酢漬けのことね! イギリスに住んでいたころ、北欧に旅行に行って初めて食べました。「スモーガスボード」という北欧のビュッフェによく出てくるお魚なんですが、スパイシーでとてもおいしく、好物になってよく買っていたんです。そのにしんが入ったグラタンも、思い出しました。
編集A :レシピを知りたいです!
井原さん:ただ、あのにしんは日本では手に入らないと思うの。日本のアンチョビでは塩辛すぎるし、酢漬けにもなっていないものねえ。
編集A :かわりに、しめさばとか……。
井原さん:それもまた別物になってしまいそうよね。代用するならオイルサーディンかしら。現地の味を思い出しながら、いろいろ考えてみますね。
――後日――
編集A :井原さ〜ん、ヤンソンの誘惑、楽しみにしていました!
井原さん:おいしくできましたよ! オイルサーディンを、甘酢でマリネしてみたんです。そのとき、風味づけにシナモンとディルを加えたら、現地で食べたものにかなり近い味になって。
編集A :わぁ、エキゾチックですね。
井原さん:そう。あとは、マリネに使ったそのスパイシーな甘酢を、クリームソースにも加えるのが大事なポイント。これでグッと本格感が出ます。
編集A :楽しみです!
※レシピはテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2019年10月号より
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