植えた後は手間いらず ニンニクを植えよう

撮影:栗林成城
冬を越して、じっくりと栄養を蓄えるニンニクは今が植えつけ適期。植えたあとはほとんど手間がかからないのでぜひ、チャレンジしてみてください。恵泉女学園大学人間社会学部教授の藤田 智(ふじた・さとし)さんに栽培のポイントを教えてもらいました。

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■地域に合った品種を選び、適期を守って植えつけよう

ニンニクには、主に東北地方や北海道など寒冷地での栽培に適した「寒地系」と、関東地方以西の比較的暖かい地方で育つ「暖地系」の2種類があります。最近では、暖地でも育つ寒地系もありますが、育てる地域の気候に合った品種を選ぶのが成功の秘けつです。

■植えつけ適期を守る

大きく充実したニンニクを収穫するためには、適切な草丈で冬越しさせることが大切です。植えつけが早いと、伸びた芽が寒さで傷んでしまい、春になっても十分に光合成が行えず、球が充実しません。地域の植えつけ適期を守り、草丈15~20cmで冬越しさせましょう。

■リン酸を補給して、大きなニンニクに

土作りで気をつけたいのが、リン酸分の補給。大きく太ったニンニクにするためには、最初の段階で熔(よう)リンなどを多めに与え、追肥も適期にしっかりと行いましょう。

■茎もおいしく食べよう!

ニンニクは、4~5月ごろになると花茎(かけい)を伸ばしてきます。そのまま花を咲かせてしまうと大きなニンニクができないので、花芽(はなめ)が伸びてきたらつけ根からハサミで切り取ります。この茎こそが、八百屋さんなどで見る「ニンニクの芽」。若いうちは柔らかいので、炒め物などにすると美味。若い葉も食べられますが、すべての葉を切ってしまうとニンニクができないので、注意しましょう。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2019年10・11月号より

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