将棋日本シリーズ 東日本大震災復興支援 JT応援プロジェクト

撮影:河井邦彦
JTプロ公式戦、テーブルマークこども大会を毎年全国11地区で開催している「将棋日本シリーズ」。その活動の一環として復興支援プロジェクトが開催されました。プロ・アマリレー対局、トークショーやプレゼント抽選会などで盛り上がった盛岡でのイベントをレポートします。

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日本将棋連盟と将棋日本シリーズによる東日本大震災復興支援JT応援プロジェクト。その端緒を開くイベントが、6月9日に岩手県盛岡市で開催された。
前日には市内で年に1度の「チャグチャグ馬コ」(農耕馬に感謝し、色鮮やかな装束をまとった百頭あまりの馬が行進する伝統行事)が行われ、地元の人たちにとっては2日連続のお祭りとなった。

■勝利宣言?

「必ず勝ちます」
「私も必ず勝ちます」
開会式直後のプロ・アマリレー対局では、キャプテンの高野秀行六段と鈴木環那女流二段が高らかに勝利宣言をした。こういったイベントで勝負にこだわるのはめずらしい。きっと岩手の将棋ファンの熱気がそうさせたのだろう。
なお司会の山口恵梨子女流二段による判定は、高野六段の宣言には「拍手2名」。鈴木女流二段に「拍手いっぱい」。髙野六段の闘志がさらに燃え上がったのは言うまでもない。
リレー対局はプロが9手、アマ3人が3手ずつで交代。つまりアマは必ずプロと盤を挟む厳しい(うれしい?) 状況だったわけだが、それが刺激になったのか、参加者は三者三様ならぬ六者六様の個性的な指し回しを見せた。
将棋は矢倉戦から厳しい攻めを繰り出す高野チームに、鈴木チームが粘り強く辛抱しながらチャンスをうかがう展開に。苦戦の鈴木チームに山口女流二段が「苦しい局面はヒーローになるチャンス!」とゲキを飛ばしたが、最後は高野六段が「その手は見えなかった。私より寄せが強い」と絶賛する桂不成の妙手が出て高野(※)チームが勝利を収めた。
※続きはテキストでお楽しみください。
※肩書はテキスト掲載当時のものです。
※高野の高は「はしごだか」です。
■『NHK将棋講座』2019年9月号より

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