若手の世界トップは誰? GO・碁・ジャパンが奮闘

決勝戦 シン・ミンジュン九段vs.王沢錦六段。撮影:河井邦彦 
囲碁ナショナルチーム「GO・碁・ジャパン」が発足してから6年。若手を中心に、日本の棋士の棋力は徐々に世界基準に近づいている。その試金石とも言える大会「世界囲碁U‐20」が今年も開催され、世界トップクラスの棋士たちと腕を競った。

 
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日本、中国、韓国をはじめ世界各国から選ばれた16名が、20歳未満のナンバーワンの座を競う第6回世界囲碁U‐20が4月19日から21日まで東京都千代田区にて開催された。日本から出場したのは六浦雄太七段、芝野虎丸七段、大西竜平四段、広瀬優一三段、上野愛咲美二段、牛栄子二段の6名。いずれもナショナルチーム「GO・碁・ジャパン」のメンバーで、勉強する環境は中国や韓国に引けを取らず、国際棋戦でも結果を出しつつある注目の若手だ。
数少ない日本主催の国際棋戦でその活躍が期待されたが、各国から集まった選手も、韓国ランキング1位を争うシン・ジンソ九段をはじめ、そうそうたる顔ぶれ。実質的には世界のトップを決める大会と言っても過言ではなさそうだ。
結果は、韓国代表のシン・ミンジュン九段が優勝、4位までを中国・韓国勢が占めた。日本勢でベスト8に残ったのは芝野七段ただ一人だった。
また、中国・韓国勢に勝利したのは広瀬三段の1勝のみ。世界との差を実感したであろう日本代表選手の、さらなるレベルアップを切実に願いたい。
文:丹野憲一
■『NHK囲碁講座』2019年8月号より

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