エダマメのタネをまいたら、水やりせずに「鎮圧」するべし!

タネに土をかぶせたら指の腹全体で力をかけて鎮圧し、タネと土を密着させる。撮影:岡部留美
エダマメのタネをまいて、毎日水やりをしたのにあまり芽が出なかった……一体何がいけなかったのでしょうか。体験農園園主で東京都指導農業士の加藤正明さんに伺いました。

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■水やりを控えて腐敗を防ぐ

毎日水やりしたのが原因かもしれません。エダマメのタネは、水分が多すぎると酸素不足で発芽できず、腐ってしまうのです。根が正常に出たとしても、黒マルチを張った畝(うね)で土中の水分が多いと、その後の温度上昇によって、地上に芽を出す前に腐る可能性が高まります。
エダマメの場合、タネまき後に手で押して土とタネを密着させる「鎮圧」をすることによって、水をやらなくても発芽がそろいやすくなります。

■地下からの水分で発芽を促す

ではなぜ水をやらなくても発芽するのでしょうか。理由は、鎮圧して土の粒子を密集させると、毛細管現象によって地下から水が上がり、タネの周囲がしっとりと湿った状態になるからです。地中の水分量も関わってくるため、鎮圧の強さは、土の乾き具合で変えるのがポイントです。マルチを張らない場合も水やりせずに鎮圧しますが、乾きやすいので雨の翌日など土が湿った日にタネまきしましょう。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2019年6・7月号より

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