バラとアジサイのリレーが圧巻 魅惑のガーデンを訪ねる

神奈川県の横浜駅からほど近く。バラや数々の宿根草とともにアジサイが移ろいゆく景色をつくり出す、横浜イングリッシュガーデンを訪ねました。ガーデンを監修する、本誌のバラ講師としてもおなじみの河合伸志(かわい・たかし)さんにお話をうかがいました。

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■地味な花から主役級に

ガーデンを監修するようになる前から、美しく進化し続けるアジサイの魅力に気づいたという。
「私が子どものころのアジサイは今ほど華やかではありませんでした。さまざまなアジサイを育てるようになり、種類によってかなり性質にも差があることに気づきました。例えば開花期。早いものと遅いものでは1か月ほどの差があります。エゾアジサイやヤマアジサイと、これらの交配種は5月下旬に咲き始める早咲きで、ちょうど遅咲きのバラと開花がそろいます」

■肥料で株に力をつける

ギフト用に鉢物として多く流通する品種も植えてある。購入時は立派な花が咲いていたが、庭植えにすると貧相な花しか咲かなかったことも。
「鉢物のアジサイは、生産者のもとで水と肥料をたっぷり与えられていたからこそ、豪華に咲いていたんだと気づきました。それ以降はアジサイにもしっかり施肥や水やりをするようになりました。
7月に切り戻すときに追肥を施すとともに、真夏はアジサイには週2回、スポット的に水やりをします。こうして株を夏の高温と乾燥から守ります」
“アジサイは日陰が好き”というイメージも根強いが、「しっかり日照があったほうが花つきはよくなります。特に白覆輪の品種は、十分な紫外線がないときれいに発色しません」
■『NHK趣味の園芸』2019年5月号より

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