菅井竜也七段の振り飛車講座がスタート!

撮影:藤田浩司
『NHK将棋講座』2019年4月号から「菅井流 やんちゃ振り飛車」が開講しました。講師を務める菅井竜也(すがい・たつや)七段は豪快で切れ味鋭い振り飛車が持ち味。先手番はもちろんのこと後手番でも積極的に攻勢を採ることで主導権を握ります。菅井流の元気いっぱいの攻める振り飛車を身につけて将棋を楽しみ、ライバルに差をつけましょう! 開講にあたって行われた菅井七段と聞き手の鈴木環那(すずき・かんな)女流二段の対談をお届けします。

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何と言っても「やんちゃ振り飛車」というネーミングに目がいってしまう。飛車や角、時には桂といった飛び道具が元気のいい子どものように暴れ回って大活躍するのが菅井流の持ち味だ。
菅井「振り飛車から動く手順が多く、斬新で面白いタイトルですね。振り飛車は将棋を覚えた頃から指している作戦で、プロになった現在でも変わらずに愛用しています。振り飛車を初心者の方にも気に入ってもらえるように、やさしくお伝えしていきます」
鈴木「真面目でサービス精神旺盛、実はとても優しいというのが菅井七段のイメージですが、将棋は主導権を握って一刀両断という派手な印象です。やんちゃ振り飛車と聞いて居飛車党の私でも指せそうだと思いました。振り飛車は初心者ですので視聴者の皆さんと一緒に学んでいきます」
菅井将棋は飛車や角といった大駒のさばきばかりに目がいきがちだが、飛車を振って玉を金や銀で囲う振り飛車の基本はしっかりと守られている。“玉を固めて豪快にさばく”がキーワードだ。
菅井「玉を美濃や穴熊にしっかりと囲えるのが振り飛車の強み。玉が堅いおかげで攻めに専念できるのはアマチュアの皆さんもプロも一緒です。駒組みや方針がわかりやすいのが振り飛車の魅力。難しく考える必要はありません」
基本をしっかりと身につけるのが上達の近道と言われているように、これから将棋を始める方にはもちろんのこと、初心者の方にも一から見て棋力アップができる内容を心掛けているそうだ。
戦型はゴキゲン中飛車に始まって、石田流三間飛車や相振り飛車など、攻撃力の高い作戦ばかりを紹介する予定となっている。
菅井「相手に関係なく自分の好きな形で戦えるのが菅井流の持ち味です。相振り飛車になっても、主導権を握って自分から攻める姿勢は変わりませんから」
鈴木「居飛車党が見ても相手の狙い筋や振り飛車の気持ちがよくわかって勉強になります」
菅井「全部覚えるのは大変だと思いますので、自分の気に入った作戦を身につけてほしいです。“やんちゃ” にさばいて勝ちましょう」
鈴木「菅井七段の持ち味である軽快なトークと、わかりやすい解説をなるべく多く引き出せるように頑張ります」
2人の息の合った講座で振り飛車をマスターし、将棋の面白さを堪能しよう!
※肩書はテキスト掲載当時のものです。
■『NHK将棋講座』2019年4月号より

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