多肉植物栽培 失敗しないためには生育型を知ろう

左から夏型のパキポディウム 恵比寿笑い、冬型のオトンナ・ヘレイ、春秋型のエケベリア‘ルノー・ディーン’ 撮影:田中雅也
育てるのがやさしいはずの多肉植物なのに、枯らしてしまい落ち込んでいるあなた! 失敗しないための方法を園芸研究家の長田研(おさだ・けん)さんに教わりましょう。

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■多肉植物の冬の手入れ

多肉植物は元来、丈夫なので、基本的な栽培知識さえ身につければ失敗の少ない植物です。なかでも「生育型」は、多肉植物を健全に育てるうえで不可欠な情報です。生育型とは自生地の環境を日本の気候に照らし合わせた場合、最も生育が盛んになる季節別に、冬型・春秋型・夏型の3タイプに分けたものです。
冬はリトープスなど冬型の種類が生育期を迎え、春秋型と夏型は休眠しています。冬型の植物は最も水を必要とするときですが、休眠中の春秋型、夏型の植物は水やりを控え、場合によっては断水するのがコツです。
どの生育型も基本的には戸外で育てますが、5℃以下になる場合や霜が当たる場合は、一時的に室内の明るい場所へ移動させます。冬型といっても寒さに強いわけではないので、冬型も同様に管理しましょう。

■生育型を知るべし!

 
生育型がひと目でわかるように
冬型・春秋型・夏型という3タイプは、日本で多肉植物を栽培する際、最も生育が盛んになる気温に該当する季節別に生育型を3つに分類したものです。この3つに分けて管理すると便利ですが、複数種を育てているとどれが何型かわからなくなりがち。初心者は鉢色などで分け、生育型をわかりやすくするとよいでしょう。
入手は生育期がオススメ
多肉植物の入手は種類ごとの生育期がオススメです。生育期以外は店舗から自宅の庭へ、環境が変わったことによるストレスに株がうまく対応できず、弱ってしまう可能性があります。
生育期以外も生きています
生育期と生育期以外で管理の仕方を変えるのが大切なことで、休眠中だからといって放置しておいていいわけではありません。生育期以外も季節に応じた手入れが必要です。また、冬型だから寒さに強い、夏型だから暑さに強いというわけでもありません。それぞれの生育適温はテキストで紹介しています。
※テキストでは、水やりの方法と置き場所についても詳しく解説しています。
■『NHK趣味の園芸』2019年2月号より

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