寒さで甘みを増すホウレンソウ 栽培のポイント

撮影:栗林成城
寒さに当たって、より甘みを増すホウレンソウ。味のよい東洋種と、育てやすい雑種の2種類を一緒に育てて味わいつくしましょう。恵泉女学園大学人間社会学部教授の藤田 智(ふじた・さとし)さんに、栽培のポイントを教えてもらいました。

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■資材を使って、防寒する

寒冷期には、畝(うね)に黒マルチを張り、タネまき後には全体を不織布で覆って防寒します。さらに、畝の上に支柱を渡し、保温シートで覆う「トンネル栽培」で冷気をシャットアウト。最後の1週間だけトンネルを開けて寒気にさらす(寒締め)ことで、みずみずしく甘い青菜を収穫できます。

■タネは発芽させてからまく

東洋種のホウレンソウのタネは果皮が堅く、そのままでは発芽しにくいことがあります。タネまきの前にぬらしたキッチンペーパーに包んでポリ袋に入れ、1日冷蔵庫に入れて発芽させます。あらかじめ発芽させたタネをまくことで、寒い時期でも順調に生育します。

 







■とう立ちしない場所を選ぶ

ホウレンソウは、夜間に光が当たる場所で栽培すると、日が長くなった=春になったと勘違いしてとう立ち(花芽〈はなめ〉 がついて花茎〈かけい〉が伸びる)します。外灯などが当たる場所を避け、ベランダや庭での栽培では、部屋の明かりがもれないようにカーテンを閉めるなどの対策をしましょう。
※テキストでは栽培の詳しい手順を写真入りで解説しています。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2018年12・2019年1月号より

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