大人も、子どもも楽しくてためになる! 「自由研究」のススメ

三輪先生とお子さん 撮影:藤田浩司
夏休みが始まりました。千葉大学環境健康フィールド科学センター助教の三輪正幸(みわ・まさゆき)さんと、ハーブ研究家の高浜真理子(たかはま・まりこ)さんに、遊び感覚で学べる、今夏おすすめの「自由研究」を教えていただきました。

* * *


■自由研究1 果物を食べたら…タネをまいてみよう!

タネであれば、何でもまいてみましょう。食べた果物のタネやどんぐりなどはもちろん、食材店で見かけるクミンシードやバジルシードなどのスパイスも、発芽することがあります。
タネまき研究の進め方
タネをまく
まき方に工夫をしてみます。土の深さやタネの間隔や数など、いろいろな方法で試してみましょう。
発芽したら?
似た形のタネから出る葉は、似ているか。タネと葉の大きさには関係があるか。さまざまな視点から観察しましょう。
発芽しなかったら?
どうして発芽しなかったのか、調べてみましょう。図鑑やネットの調べ方を学ぶ、よい機会になります。

■自由研究2 まるでマジック! 色が変わる、シソジュース

用意するもの
赤ジソの葉…300g
水…2L
クエン酸…30g
砂糖…1000g
つくり方
〈1〉水を大きめの鍋で沸かし、その中に赤ジソの葉を入れます。〈2〉葉の赤い色素が抜け、お湯が青くなったら、葉を引き上げます。〈3〉砂糖を加え、沸騰させます。〈4〉火からおろし、クエン酸を加えて完成。3〜7倍程度に薄めて飲みます。
ここが魔法!
クエン酸を加えると、それまで重く青みがかっていた色が、明るくきれいな赤色に劇的に変わります。この体験は、子どもが大きくなってから、酸性やアルカリ性を理解する手助けになるかもしれません。

■自由研究3 ミツバチになりきる! 花の地図をつくるハニーウォーク

ミツバチは、巣の近くにある花から蜜を収集し、花の種類によってハチミツの味が違います。そこで、自分たちがミツバチになったつもりで、家の近所に咲いている花を調べ、ミツバチが蜜を集める植物の地図をつくりましょう。
地図のつくり方
自宅近くの地図をつくり、散歩をする感覚で花を探し、地図上に書き加えていきます。花は写真に撮って、あとで名前を調べるとよいでしょう。ミツバチが好む花と、蜜は集めない花(花粉だけ採るものもアリ)があるので、それを調べて分類するのもおすすめです。

■自由研究4 じっくり観察 色水に浸して吸水を体感

ホウセンカやツユクサなどの植物を、根がついたままや根を切った状態で色水に浸し、茎や葉、花にどのような色の変化があるのかを観察します。色水は食紅でつくります。
観察のポイント
植物がどのように水を吸い上げるのか、目で見て体感できます。茎は長いほうがいいのか、葉や根はあったほうがいいのかなど、いろいろな方法を試してみましょう。
■『NHK趣味の園芸』2018年8月号より

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