鉢でかわいく! ラズベリー&ブラックベリー

撮影:田中雅也
夏の日に照らされ、赤や黒の果実がピカピカと輝くラズベリー&ブラックベリー。実は樹上の宝石のように愛らしい反面、枝は暴れやすい性質です。樹勢を抑えつつ美しく育てる鉢植えの仕立て方を園芸研究家の岡井路子(おかい・みちこ)さんに教わります。

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■鉢植えで樹勢をコントロール

ブラックベリーやラズベリーはとても生育旺盛で、初心者でも結実させるのに苦労しない果樹です。しかし、いずれも庭植えにすると株元から何十本も枝(ひこばえ)が発生して株が暴れるので、樹勢がコントロールしやすい鉢植えがおすすめです。
品種や鉢のサイズにもよりますが、鉢植えの場合は毎年、2〜5本の新梢が発生します。ブラックベリーは枝が直立しないので、支柱やオベリスクなどを利用して仕立てます。ラズベリーは枝にとげのある品種が多いので、トレリスなどに誘引したほうが管理しやすいでしょう。
誘引は枝ができるだけ重ならないようにします。枝が整理され美しく仕立てられた株は、光がまんべんなく当たり、風通しもよく、病害虫も発生しにくくなります。仕立ての美しさは、単に見た目だけでなく、植物の健やかな生育を促し、多くの収穫が期待できます。花も実もかわいらしく、鉢植えで手軽に栽培できるベリーはベランダガーデンにもおすすめです。

■ブラックベリーのスパイラル仕立て

ブラックベリーの枝は自立しないので支柱が必要です。最も簡単な仕立ては、主枝を1本にして支柱に巻きつける仕立てです。キイチゴ類は花芽がつきやすいので、主枝を1本にしても下のほうから実がなります。園芸用の支柱3本と結束バンドを用い、手軽にできるスパイラル仕立てをご紹介します。


■ブラックベリーのオベリスク仕立て

ベリー類は地際から複数枝が発生しますが、鉢植えの場合、主枝は5本程度にとどめたほうが管理しやすいです。それ以上出る場合は地際から剪定して本数を制限します。主枝はなるべく重ならないよう誘引を。オベリスクを利用するとコンパクトに効率よく結実させることができます。


■2色のラズベリーの混植トレリス仕立て

スイーツでも人気のラズベリーは赤色のほかに、黄色やオレンジ色などがあります。枝は直立する傾向にあるものの細かなとげがあり、暴れやすい性質があります。トレリスなどの構造物に誘引しながら育てたほうが管理しやすく、見た目もきれいです。赤と黄色、2種を混植したトレリス仕立てをご紹介します。

※それぞれの必要な材料、仕立て方はテキストで詳しく解説しています。
■『NHK趣味の園芸』2018年7月号より

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