複雑な花色が魅力! 日本生まれのバラ ’ブラック・ティー’
- 撮影:竹前朗
日本で生まれ、世界に認められたバラを紹介する連載「世界がときめくにっぽんのバラ」。2018年6月号では、バラ栽培家の小山内健(おさない・けん)さんが、濃紅茶色のシックな花色で多くの人を惹きつけてきた大輪四季咲き性バラ’ブラック・ティー’を取り上げます。
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大阪府枚方市にある「京阪ひらかた園芸企画(現・京阪園芸)」に所属し、関西で大日本薔薇会の設立や東洋一のバラ園造営の監督などで日本のバラ文化の普及に尽力していた岡本勘治郎氏。数々のバラを作出してきた彼が1973年、世に送り出したのが′ブラック・ティー′でした。朱などの鮮やかなバラが主流だった時代に、シックな花色が受け入れられるのか戸惑いがあるなか、切り花生産者の目にとまったことから瞬く間に全国的な大ヒットに。45年たった今も京阪園芸のカタログには毎年その名が登場しています。当時、漢字の名が多かった日本作出バラに英語名がつけられたことからも、海外を意識していたことがうかがい知れます。京阪園芸に所属し、岡本氏の思いを継ぐ小山内健さんは「きりりとした濃紅茶色が風変わりな花。わびさびを感じる日本人に響いたのでしょう。落ち着きのある深緑色の葉、枝立ちのよい株姿も魅力です」と語ります。
■『NHK趣味の園芸』2018年6月号より
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大阪府枚方市にある「京阪ひらかた園芸企画(現・京阪園芸)」に所属し、関西で大日本薔薇会の設立や東洋一のバラ園造営の監督などで日本のバラ文化の普及に尽力していた岡本勘治郎氏。数々のバラを作出してきた彼が1973年、世に送り出したのが′ブラック・ティー′でした。朱などの鮮やかなバラが主流だった時代に、シックな花色が受け入れられるのか戸惑いがあるなか、切り花生産者の目にとまったことから瞬く間に全国的な大ヒットに。45年たった今も京阪園芸のカタログには毎年その名が登場しています。当時、漢字の名が多かった日本作出バラに英語名がつけられたことからも、海外を意識していたことがうかがい知れます。京阪園芸に所属し、岡本氏の思いを継ぐ小山内健さんは「きりりとした濃紅茶色が風変わりな花。わびさびを感じる日本人に響いたのでしょう。落ち着きのある深緑色の葉、枝立ちのよい株姿も魅力です」と語ります。
■『NHK趣味の園芸』2018年6月号より
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