知らないと絶対損する旬ワード「IoT」 身近な事例から知るその実力

図解入門 最新IoTがよ~くわかる本
『図解入門 最新IoTがよ~くわかる本』
神崎 洋治
秀和システム
1,728円(税込)
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 「IoT」という言葉をご存じでしょうか? 「Internet of Things」の頭文字を取った単語で、あらゆるモノがインターネットに接続する仕組みのこと。あまりピンと来ない人もいるかもしれませんが、実はその需要は着実に拡大しています。

 IT専門調査会社IDC Japanが今年9月に発表した市場予測によると、国内のIoT市場規模は、2017年の支出額5兆8160億円から、年間平均15.0%で成長を続け、2022年には支出額11兆7010億円になる見込み。

 神崎洋治氏著による本書『図解入門 最新IoTがよ~くわかる本』では、そんな旬なワードであるIoTについて、企業の事例を交えながらわかりやすく紹介しています。

 まず、IoTが何かを知るうえで、ポイントとなるというのがソフトバンクの事例。東京本社の男子トイレで導入されたスマホでトイレの空き状況がわかる「IoTトイレ」です。センサーによって、満室の際は隣接した上下階のトイレの空き状況を確認できるというもの。待ち時間や空室を探す時間が減ったと約60%の人が感じる成果をあげました。

 本書によると、この事例からわかるようにIoTは「センサーが得たデータから得た情報を可視化したり、収集したデータを瞬時に活用する」という点が大きな特長だといいます。

 より私たちの身近なところでは、家庭用のIoTが注目を集めています。これまで「その場」でしかできなかったことを「遠隔」で可能にするIoTのメリットがよく現れているといいます。

 例えば、家電にネットを接続して音声操作できる「Amazon Echo」などのスマートスピーカーをはじめ、それらと連携して外出先からネットに対応しないエアコンなどの家電を、スマホで操作できるスマートリモコンも反響を呼んでいます。すでに使用している人も多いのではないでしょうか。

 これらを連携し家全体に拡大させたスマートホームも浸透しつつあります。最近では、ソニーの「MANOMA(マノマ)」が好例。AIアシスタント「Amazon Alexa」対応の「AIホームゲートウェイ」をはじめ、家族全員の外出を検知して自動的に撮影・録画が開始される見守りカメラ、専用アプリを通じて遠隔で鍵を解施錠できるスマートロックなどと連携。不在時は室内をスマホで確認でき、異常を検知すれば通知される防犯対策、さらにスマートロックの特性を生かした不在時でも家事代行などを受けられる試みにまで発展を見せています。

 こうしたIoTがもたらす自動化や効率化は、実は私たちが頻繁に利用する交通の安全を守るスマートメンテナンスとして、生かされていることも知っておくべきでしょう。

 JR東日本の山手線「E235系」に搭載された状態基準保全(CBM)がその最たる例。従来の検査方式では、定期的な検査で突発的な故障に対応できませんでしたが、CBMで継続的にIoTセンサーに情報が蓄積され、事故の予兆を把握し「究極の安全」の実現が高まると期待されているといいます。今後、山手線はこの新型車両に置き換わっていく予定です。

 IoTは単なるブームではなく、AIと同じように社会変革をもたらす存在。この波に乗り遅れないためにも、IoTの基礎を本書で押さえてはいかがでしょうか。そうすれば、日々更新される最新情報も理解でき、その恩恵を存分に享受できるはずです。

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