東大出身者が謙遜して「たいした大学じゃないですから」と言ったら~『自慢がうまい人ほど成功する 』

自慢がうまい人ほど成功する (PHP新書)
『自慢がうまい人ほど成功する (PHP新書)』
樋口 裕一
PHP研究所
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 職場で出身校の話になった時、ふと何て言えば良いか困ったことありませんか。

 「バカにされたら嫌だな」とか「自慢していると思われたら嫌だな」とか。会社での仕事ぶりと出身大学は関係ないとはいうものの、学力という要素に触れることは聞きづらいし答えづらい時も。とりわけ東大出身者はかなり気を使うそうです。

 私の友人の一人も東大出身。互いの大学の話になった時、彼女は少々口ごもりながら「卒業論文が厳しい大学だった」と遠回しに話していました。「何故だろう」と思っていたら、東大出身。「自慢していると思われたり、そう考えてしまう自分が自意識過剰なんじゃないかと思ったりしちゃって......」と話していました。そんな謙虚な人もいれば、「本郷のあの辺はよく知ってるんだよね」などと口にして、あからさまに自分が東大出身だということに気づいてもらいたいなんて人も。

 「学歴はそもそも自慢することではない。社会人であるからにはもっと別のことを自慢するべきだ」と話すのは、『自慢がうまい人ほど成功する』の著者、樋口裕一さん。「社会人になってから自慢すべきは現在の自分の活躍。過去の学歴にこだわるというのは、学生気分を引きずっている」と指摘しています。

 では、自分の大学について話すときは何を話せば良いのでしょうか。「あくまで母校愛を表に出すこと」と樋口さん。例えば東大出身者は「東大が六大学野球で明治に勝ったんだ」と喜びを現わすなど「私の行った学校は、とても楽しく、とてもよい学校だったので、私はとても愛しているというスタンスで話すべき」とアドバイスしています。

 もしくは逆に「すごいですね、どんなこと勉強していたんですか」などと褒めて、話しやすくしてあげる聞き手の心の広さも大事かも知れません。東大出身の人に謙遜されて「いやいや、たいした大学じゃないですよ」なんて言われても、こっちは立つ瀬がないのですから...。

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