学園ホラーをファウンド・フッテージ楽しむ『死霊高校』
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- リース・ミシュラー,ファイファー・ブラウン,ライアン・シューズ,キャシディ・ギフォード,クリス・ロフィング,トラビス・クラフ
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モキュメンタリーの一種で、行方不明になった人の記録映像をまとめたファウンド・フッテージ形式の作品。『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』が一番有名で、私もこの形式の映画を好きでよく見るのですが、そんなファウンド・フッテージに学園ホラーが登場! タイトルは、なんだかあまりいけ好かないですが、内容は◎。
本作は1993年のホームビデオの映像からスタート。ビアトリス高校の演劇部が「The Gallows」を舞台上で演じているのですが、不慮の事故により、男子生徒のチャーリーが絞首台で首吊状態になり命を落としてしまいます。それから20年が経ち、ビアトリス高校では、演劇部が「The Gallows」を再演することに。ヒロイン役のファイファーに片思いをしているアメフト部のリースは、舞台へ出演を渋々承諾。しかし、演技が下手なリースを見かねた友人のライアンから「夜に学校に潜り込んでセットを壊そう。そうすれば演技をしなくて済む」と提案されます。ファイファーに嫌われたくない一心で、ライアンとライアンのガールフレンド、そしてリースは夜の学校に潜入するのですが......。
夜の学校。しかも歴史ある学校は、POV映像でみるとめちゃくちゃ気味が悪い。衣装室でさえ、「夜の学校」という設定が入ることで、一瞬にして不気味な場所に。そんなところに閉じ込められちゃった高校生たちは、もちろんパニックに。ティーン・エイジャーらしい怖がり方が、恐怖の世界観へ上手く誘導してくれるのも素敵ポイント。ストーリーは、もちろん20年前の事件が絡んでいるのですが、ラストの軽いどんでん返しも◎。ちなみに本作、ほぼCGやスタントなしで撮影しているそうです。夜に見るのにおすすめな一本です。
(文/トキエス)