もやもやレビュー

愛か友情か尊敬か。犯罪者への揺らぐ感情を描く。『ジェシー・ジェームズの暗殺』

ジェシー・ジェームズの暗殺 (字幕版)
『ジェシー・ジェームズの暗殺 (字幕版)』
ブラッド・ピット,ケイシー・アフレック,サム・シェパード,メアリー=ルイーズ・パーカー,ポール・シュナイダー,ジェレミー・レナー,サム・ロックウェル,アンドリュー・ドミニク,ブラッド・ピット,デデ・ガードナー,リドリー・スコット,ジュールズ・ダリー,デイビッド・バルデス,ブラッド・ピット,デデ・ガードナー,リドリー・スコット,ジュールズ・ダリー,デイビッド・バルデス
商品を購入する
>> Amazon.co.jp

義賊という言葉をご存知だろうか。己のモラルやポリシーに沿って、主に盗みなどの犯罪を犯し、金品を貧しい人に分け与えたりする。
そのため、犯罪者にもかかわらず、人望を集めることもある。日本で言うとルパンでおなじみ、石川五右衛門も義賊だった。(諸説あり)

ジェシー・ジェームズ(1847-1882)はアメリカ史上、最も有名なアウトローで義賊、世界初の銀行強盗でもある。甘いマスクの持ち主ということや、権力者から奪い、貧しい者に与えていたという逸話もあり、重罪を重ねながらも英雄視されていた。

どの角度から見ても、映像映えしそうなキャラクターだからか、ジェシー・ジェームズは幾度となく映像化されている。『ジェシー・ジェームズの暗殺』で、ジェシーを演じているのはブラッド・ピット。そして、彼を最後に仕留め、暗殺した仲間の一味、ボブ・フォードにケイシー・アフレック。

誰よりもジェシーに憧れていた若者の熱意は、なぜ殺意に色を変えてしまったのか。二人に行き交うのは、仲間という言葉に収まらない、微熱のような感情。そこには、どこか恋に近しいものを感じる。まるで、自分が殺されることを予感しているようなジェシー。
尊敬する相手を目の前にし、散らばった感情に困惑するボブ。
皆さんは、この二人の関係性をどう捉えるだろうか。

『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でケイシー・アフレックの
魅力に気付いた人なら、ぜひお勧めしたい一本である。

(文/峰典子)

« 前の記事「もやもやレビュー」記事一覧次の記事 »

BOOKSTAND

BOOK STANDプレミアム