もやもやレビュー

美人の誘惑ほど怖いものはない。『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル [Blu-ray]
『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル [Blu-ray]』
ケビン・スペイシー,ケイト・ウィンスレット,ローラ・リネイ,ガブリエル・マン,マット・クレイヴン,レオン・リッピー,アラン・パーカー
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
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 2003年に公開されたアメリカ映画『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』。主演が筆者の大好きな名優ケヴィン・スペイシーというだけで内容も確認せずにDVDを借りて鑑賞してみました、が! 空いた口が塞がらないというか、負のオーラで満ちている作品で、最後のどんでん返しがたまらなく怖いサスペンスものだったんです。

 死刑廃止を訴え続けている活動家で元大学教授のデビッド・ゲイル(ケヴィン・スペイシー)は、同じ活動団体の同僚コンスタンス(ローラ・リニー)をレイプし殺害した容疑で死刑宣告を受けます。そんな彼は評判の良い女性新聞記者ヴィツィー(ケイト・ウィンスレット)に依頼し、死刑執行までの最後の3日間を捧げて自身の手記を作成することに。しかしヴィツィーは、デビッドの話を聞いているうちに、もしかしたら冤罪なのではと疑問を持ち出すのでした。

 取材1日目、デビッドはとある事件について語ります。デビッドは学生からも評判の良い大学教授。しかし、とあるパーティーでトイレで酔いつぶれていたデビットに美女で教え子だったバーリンが「もう私は学生じゃないわ」とセクシー攻撃。彼は酔っ払っていたこともあり、一線を超えてしまうのです。しかし、翌日デビッドは逮捕! その理由はバーリンが「レイプされた」と訴えたからでした。なんと彼女は成績が悪く退学になってしまったことを逆恨みし、このような行動に至ったのだとか。美女が逆恨みすると怖い......そう思わせられたシーンでした。このことがきっかけで最愛の妻と息子は家を出て行ってしまい、酒に溺れる毎日を過ごすようになった......というのが彼の手記の始まりでした。

 もしかしてこの美女に迫られることもなかったら死刑宣告も受けていなかっただろうし、大学教授としてもっと活躍できていたのでは。たった一回の美女の誘惑でこんなに人生転げ落ちていくんだ......。哀れなデビッドの姿に、改めて美男美女の誘惑には注意が必要と思わされます。

 今、キャバクラにはまっているアナタも、イケメン彼氏についつい貢いでしまっているアナタも、本作を観れば自分を客観視できるかもしれません。

(文/トキエス)

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