もやもやレビュー

このイヤミスが癖になる『暗黒女子』

映画『暗黒少女』 は、4月1日(土)より公開!

「イヤミス」という言葉を知っているだろうか?
読んでイヤな気持ちになる最悪な結末だが、後味が悪ければ悪いほど"クセ"になってしまう魅惑のミステリーのことである。
本作はイヤミス要素満載なのである。

学校の経営者である父を持つ白石いつみ(飯豊まりえ)が学校の屋上から落下し、謎の死を遂げた。彼女は全校生徒から憧れられる存在であったにも関わらず一体何があったのだろうか?
彼女の主催する「文学サークル」を舞台に事件の真相が少しずつ明らかになっていく。
だが、そこで部員達によって語られる真実は5者5様のものであった。他殺なのか自殺なのか最後まで読めない展開と納得の「イヤミス」のラスト。


登場人物の女子校生達が通う聖母マリア女子高等学院は、セレブなお嬢様達が通う女子の花園。「純粋」や「清純」という言葉が似合う彼女たちも自身の持つ「女子高生」という若さの武器や魅力を知っている女性であった。
明るく清らかな心をもっているであろう彼女たちの雰囲気とは真逆の黒い部分を、「闇鍋」を囲んで行う朗読会がさらけ出していく。

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舞台の中心となる文学サロンはおとぎ話の国へやってきたようなゴージャス感がある。
一方で照明は薄暗く外から差し込む光が彼女たちを照らす。
女子高生でいられる時間にはリミットがある。
そんな当たり前の事実がこの作品を面白くしていくということがまた面白い。
一人ずつ朗読が終わる度にみえてくる「黒い秘密」が、次の朗読は次の朗読はとどんどん引き込まれやみつきになる。
本作鑑賞後にはすっかり"イヤミス"の虜になっているだろう。

(文/杉本結)

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『暗黒少女』
4月1日(土)より公開!

監督:耶雲哉治
原作:秋吉理香子『暗黒少女』(双葉文庫)
出演:清水富美加、飯豊まりえ、清野菜名、玉城ティナ、小島梨里杏 ほか
配給:東映/ショウゲート

2017/日本映画/105分
公式サイト:http://ankoku-movie.jp
© 2017「暗黒女子」製作委員会 © 秋吉理香子/双葉社

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