何歳になっても学習することは素晴らしい。『幸せの教室』

　トム・ハンクスとジュリア・ロバーツが共演した『幸せの教室』。本作でトムは、監督・脚本を務めており、新たな人生を踏み出そうとする中年男性の感動ストーリーに仕上がっています。

　長年務めていたスーパーを「大卒ではない」という理由でリストラされてしまったラリー・クラウン。就職活動するも、うまくいかない......そんなとき、隣人に学校へ行くことへ勧められ、スキルを身につける為、短期大学に入学します。そこで彼が出会ったのが仕事に情熱を持てなくなってしまっていた教師メルセデス・テイノー（ジュリア・ロバーツ）。そんな出会いが、ふたりの人生を大きく変えていきます。

　ラリーはなかなか再就職できなかったものの、学校に通い出してからたくさんの友人に恵まれ、ローカルカフェの厨房のバイトまでゲット。バイトをしながら学校へ通い、宿題にも真剣に取り組むラリーの姿は、まさに大学生そのものですが、中年男性だからこそ、より輝いて見えます。何歳になっても何かに一生懸命取り組んでいる人は美しい。そう感じさせられました。

　「今さら学生なんて、恥ずかしい」「もっと昔に勉強すればよかった」と感じている人は少なくないと思います。きっとそんな人が、本作を観れば、「まだまだ遅くない」「人生で今日が一番若い」ということに気付かされます。また、本作は、まさにトム・ハンクスが作った映画！といいたくなるほど、トムならではの心温まるシーンがたくさん！　なにか新しいことに取り組もうという人の背中を一押ししてくれる作品なので、ぜひ心機一転したいときに観てみてくださいね。

（文／トキエス）