『あなたは私の婿になる』を観て、犬との接し方を覚えようと思った。

　『幸せになるための27のドレス』で知られるアン・フレッチャー監督がサンドラ・ブロック、ライアン・レイノルズを主演に迎えたラブコメ『私はあなたの婿になる』。タイトルからして、「女性が有利な立場」「男女の立場が逆転」と想像がつくので、女性としては観る前からワクワクしてしまいますが、本作はそんな女性の期待を裏切ることなく、終始ワクワクが止まらない作品なのです。

　物語の舞台はニューヨーク。出版社に務める女編集長のマーガレット（サンドラ・ブロック）はまるで、『プラダを着た悪魔』のミランダ編集長のようにスタッフたちから恐れられていました。そんな彼女は40歳独身で、カナダ出身。ある日突然、ビザの問題で国外撤去を命じられてしまいます。仕事を失いたくないと必死になっていたところにアシスタントのアンドリュー（ライアン・レイノルズ）が居合わせ、そこでマーガレットは国外撤去を間逃れるためアンドリューと結婚することを思いつき、その場で結婚宣言してしまいます！

　「なんとも無理矢理な......ビザのために結婚って、結婚詐欺じゃん」なんて"ロマンチック"とは無縁の設定に冒頭は若干萎えてしまいますが、そんな始まりからどう展開していくのかがたまらなく面白い作品。

　ちなみに、結婚宣言をしたとき、アンドリューは故郷に帰る予定を立てていたので、マーガレットも同行することに。そこはなんと大自然いっぱいのアラスカ！　そこでマーガレットはアンドリューの家族たちと触れ合います。白いふわふわの犬も登場するのですが、マーガレットが犬にビビりまくっているせいなのか、犬は彼女に対してのみ吠えまくります。なにかと彼女の邪魔をする犬とマーガレットとのバトルシーンも見どころ。道を塞ぎながら吠える犬を、カーペットの上におびき寄せて、カーペットを素早く移動させるなど、犬との接し方がわからない人なりの苦悩が現れていました。

　キャリアウーマンでなんでも器用にこなすマーガレットでも苦労するように、慣れていないと犬との接し方って案外難しい。しかし、ペット社会の日本では、カレの実家に行ったら苦手な犬がいた、なんて状況はざら。好感度アップのためにも、犬の接し方はきっちり身につけておくべきです。ちなみにある調査によれば、犬派の方が猫派よりモテるそうです。

（文／トキエス）