もやもやレビュー

ブラック・ジョークがわかる翻訳サイトが出来たらバカ売れしそう。『デッドプール』

 待望のDVD&BDがリリースされた『デッドプール』。スーツが赤いことから、「あ〜、あのスパイダーマンみたいなやつね」なんてイメージを持つ方も多いようです。しかし、公開前からデッドプールの魅力を知るファンは大盛り上がり! 今までのヒーローになかったクレイジーさを持ち合わせている彼は日本でもかなり人気者に。「スパイダーマンみたいなやつ」と軽視して、本作を見逃すともったいないかも。

 末期ガンを宣告されたウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)は、ある組織からガン治療の誘いを受けます。しかもその治療では、スーパーパワーも手に入れられるといいます。恋人と結婚したばかりのウェイドは悩んだ末、引き受けることにしますが、それはかなり過酷な人体実験でした。その実験により、不死身の身体を手に入れましたが、潰れたアボカドのような見た目になってしまったウェイド。元の姿に戻るため、組織のメンバーを追いかけ、次々とぶっ飛ばしていきます。

 ヒーロー作品なのにR15指定ということでも話題になった本作。華麗に敵をやっつけて、こらしめる!というピュアな部分だけを描いたヒーロー作品は、これまでたくさんありましたが、本作では、今まであまり目にすることがなかったグロさ(ヒーローがリアルに人をやっつけると、かなり血が飛び散る)と、エロさ(ヒーローだって男)という部分を包み隠さずに描いているのです。

 そんな本作には、ブラック・ジョークや下ネタがたくさん! 私はいま英語を勉強中なのですが、やっぱり日本語で表現にしづらいジョークもたくさん出てきます。「こんな面白いジョークも、字幕ではこうなるのね」と、少々残念な部分も。日本語にできないくらい過激なジョークを理解できると、本作の魅力にもっとどっぷり浸かれるんだろうな〜と感じました。※もちろん日本語字幕でも十分楽しめます。

 ブラック・ジョークや下ネタ専門の翻訳サイトが開設されたらバカウケしそう......なんていうおもしろビジネスも思いつくことができた本作。それくらいジョークが詰まった本作は、日々退屈に感じている人が観ると、かなり刺激が強く、アドレナリンが出まくること間違いなしです!

(文/トキエス)

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