もやもやレビュー

お金に目がくらんだ代償のデカさは、ホラー映画より背筋が凍る。『悪の法則』

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 目の前に札束を積まれるほどのシチュエーションは、なかなか体験することはありませんが、目先のお金に目がくらんで、つい軽い気持ちで何かに手を出してしまったことがあるという人は少なくないのではないでしょうか? そんな軽い気持ちが、時に恐ろしい事態を引き起こすことを教えてくれる作品が『悪の法則』です。

 メキシコ国境付近で弁護士をしている通称カウンセラー(マイケル・ファスベンダー)は、恋人ローラ(ペネロペ・クルス)にプロポーズするためダイヤを購入。見事プロポーズに成功し、幸せ絶好調。しかし、利益率4000%という"お金につい目がくらみ"、実業家のライナー(ハビエル・バルデム)、そして裏社会の人間であるウェストリー(ブラッド・ピット)と手を組んで、新ビジネスに着手します。巨額の利益を手に入れた後はあっさり足を洗う計画だったはず......なのですが、なんとそのビジネスは失敗に終わってしまいます。

 本作はマイケル・ファスベンダー、ブラッド・ピット、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアスなど豪華スターが共演し、『ノーカントリー』の原作者が脚本を担当したということで公開前から大注目されていたのですが、ロッテントマトのレビューでは37%と意外な低評価。その理由は、分かりづらい心理戦が本作のほとんどを占めているせいだと思います。

 でも、お金に対する人の執着心だったり、後悔の念だったりが、それぞれの会話の中に表れており、「心理サスペンス」というジャンルで本作を見返すと、その出来は100点満点! そのくらい、お金に目がくらむことの残酷さや、人を簡単に信用してはならないという恐怖を植え付けられるのです。

 お金に目がくらんで、悪いことしちゃった人。そしてそれをあまり後悔したり反省してない人にぜひ本作を観てもらいたい! きっとホラー映画を観るより背筋が凍ること間違いなしです。

(文/トキエス)

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