もやもやレビュー

喧嘩で「感情的になる」ことがいかに無益か教えてくれる。『ハニーVS. ダーリン 2年目の駆け引き』

ハニーvs.ダーリン 2年目の駆け引き [Blu-ray]
『ハニーvs.ダーリン 2年目の駆け引き [Blu-ray]』
ヴィンス・ヴォーン,ジェニファー・アニストン,ジュディ・デイヴィス,ジョーイ・ローレン・アダムス,ジョン・ファブロー,ペイトン・リード
ジェネオン・ユニバーサル
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 恋人と喧嘩した時、「負けたくない」「なめられたくない」という気持ちが強くなり、感情的になってしまうことってありませんか? 「感情的になってもひとつもいいことなんてない」と改めて教えてくれる作品が『ハニーVS. ダーリン 2年目の駆け引き』。さまざまなラブコメ作品で等身大のキャラクターをよく演じることから、女性ファンが多いことでも知られるジェニファー・アニンストン主演のラブコメディです。

 野球場で知り合い、すぐさま交際に発展したゲリー(ヴィンス・ヴォーン)とブルック(ジェニファー・アニンストン)。共同で購入したマンションで同棲生活を始めますが、2年が経ったころ、些細なことで大喧嘩してしまいます。勢いで同棲を解消してしまった2人は、家が売れるまでの間、別れているのに共同生活をするハメに。

 最初は些細な喧嘩なのに、お互い「相手の気を引きたい、反省してほしい」という思いから嫌がらせを開始します。しかもどんどんエスカレート。喧嘩の一つひとつをとってみると、本当にくだらないものなのに、それが積み重なった上に感情的になってしまったことで、どんどん自分の本心とは真逆な行動をしてしまいます。「相手に嫉妬してほしい」「感謝してほしい」というブルックと、「家でくつろぎたい」「彼女の趣味につきあわされるのはもうこりごり」というゲリー。典型的な女性脳と男性脳を持っている2人が繰り広げる喧嘩は、誰でもどれかひとつは共感してしまうのではないでしょうか。

 また、本作をキッカケにヴィンス・ヴォーンとジェニファー・アニンストンは私生活でも一時期交際していたのだとか。マスコミを賑わせたカップルが演じたからこそ、よりリアルに本作の内容が伝わってきます。本作で感情的になって失敗していくカップルを見て、冷静でいることの大切さに改めて気付かされてみてください。

(文/トキエス)

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