もやもやレビュー

「結婚のタイミングを外していく様」を、目の当たりにできる。『ウソツキは結婚のはじまり』

ウソツキは結婚のはじまり [DVD]
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 短期留学先で好きな人ができてしまったり、好きになった相手が誰かと付き合いたてだったり、今のタイミングでなければもしかしたら上手くいったのかも......という、恋愛のタイミングを外してしまった経験を持つ方は少なくないのでは。しかも結婚適齢期に近づくにつれ、そのタイミングがどれだけ重要か実感してくると思いますが、映画『ウソツキは結婚のはじまり』は、まさにタイミング外しまくりの2人が主人公。

 舞台は1988年。デカすぎる鼻の持ち主・ダニーは、結婚式の寸前で花嫁が自分の鼻をバカにする会話を耳にしてしまい、そのままバーへと駆け込みます。婚約指輪を眺めながら、寂しそうにしていた彼は、偶然隣に座った女性の同情を引き、誘い出すことに成功。それ以降、結婚指輪を"女性を引っ掛けるアイテム"として使いまくっていました。時は流れ2011年、ダニーはついに運命の人に出会います。それは23歳の美女・パーマー。しかし、指輪の存在を知った彼女は激怒。パーマーとの関係をどうしても諦められないダニーは、昔からずっと仲の良かった職場のアシスタント、キャサリンに離婚寸前の妻の役を演じてもらうように頼みます。

 注目は、ダニーとキャサリンのやり取り。2人で楽しそうにしているシーンがどれも微笑ましすぎます。ダニーの無茶ぶりにもちゃんと対応して、役作りをして、素敵な女性に変身していくキャサリンを女性が見れば誰でも憧れてしまうこと間違いなし。長年この2人が恋愛関係に発展しなかったことが意外ですが、「名コンビ」というワードが彼らにはピッタリ。

 またパーマーとダニーの恋愛が発展していくうちに「なんてタイミングなんだ!」と思わず声を出してしまいそうなシーンがたくさんでてきます。「あ、こうやってタイミングって外すんだね」と、学ぶこともできるので、現在恋愛中の方や意中の相手がいる方はぜひご鑑賞ください。

(文/トキエス)

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