女性は自ら落ちるところまで落ちることができる。『フローズン・グラウンド』
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2013年に公開された映画『フローズン・グラウンド』。1980年代に実際にアラスカで起こった猟奇殺人事件を基に製作された本作は、女性が観ると少し心が痛む作品です。
アラスカ、モーテルの一室。手錠を必死に外そうとした傷が痛々しく、泣き叫んでいる娼婦・シンディを警察が保護したところからストーリーが始まります。シンディは、ボブ・ハンセンという男に殺されそうになったと証言しますが、ボブは善良市民のため、警察はシンディの証言を受け入れようとしません。しかし、同じ頃に身元不明の少女が遺体となって発見されます。アラスカ州警察巡査部長のジャック・ハルコムは一連の事件を疑問に思い、調査を開始します。
注目は、娼婦・シンディの行動。彼女は、ボブに殺されかけたにも関わらず、またボブと知り合った街で娼婦の仕事に逆戻りします。警察を信用したくないという思いと、故郷に帰りたくないという思いが、彼女自身をどん底まで突き落とします。しかも、ボブと再会してしまって......もうハラハラドキドキの展開に目が離せません!
シンディを演じたのはメガヒットミュージカル映画『ハイスクール・ミュージカル(以下、HSM)』で知られるヴァネッサ・ハジェンズ。本作が製作されていた時期は、元カレのザック・エフロンとの別れが原因で激太りを報道されていたころでもあります。しかも、清純な役から一転、娼婦を演じたヴァネッサ。HSM時代からは考えられないほどのセクシーすぎるポールダンスまで披露しています。彼女も本作で、落ちるところまで落ちてしまった張本人かもしれません。しかし、本作が公開されたあと、話題作に多数出演! 落ちるところまで落ちたあとのヴァネッサの這い上がり精神、まじ惚れ惚れします。
また、12年間に24人以上を誘拐・監禁し、17件の殺人容疑をかけられたボブ・ハンセン。これが実際に起きた事件の全貌だと知ると、もう鳥肌が止まりません。
(文/トキエス)