もやもやレビュー

『プラダを着た悪魔』を観て、速攻でボーダーを脱いだ

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 寒いので重ね着したら「細ボーダーon太ボーダー」になっていてガッカリしました。上京して10年近く経つのに全くあか抜けなくて、友達ができません。

 米「VOGUE」編集長アナ・ウィンターの元部下、ローレン・ワイズバーガーの実体験が原作の『プラダを着た悪魔』(2006年)は、「人間、外見がすべてじゃないんですよ!」と言うかに見せかけて、「人間は外見じゃ!外見だけなんじゃ!」という恐ろしい現実を突きつけてくる映画です。

 ざっくり言うと、ファッション誌に配属されたダサダサの主人公・アンドレア(アン・ハサウェイ)が、お洒落に目覚めて美女になった途端、仕事は任されるわ、友達増えるわ、モテるわで、世界がまるで変わってしまうというシナリオ。もちろん物語的には、本人の実力とか資質といったものが土台にあってこそなんですが。

 最初は「ファッションに興味はない」と言っていたアンドレアですが、編集長のミランダ(メリル・ストリープ)や同僚からのヒドい対応に、この状況を打破するためには自分も着飾るしかない、という考えに至ります。でもこれは舞台がファッションの世界だったからであって、豪に入っては郷に従えとでも申しましょうか、もしこれがガンプラ雑誌だったら、たぶん「百式」のTシャツとか着るんだろうなと思うんですよね。人間はどうしても、外見で判断してグルーピングしますからね。中身はそれからっていう。ていうか、アメリカにあるのか、ガンプラ雑誌。ないだろう。

 とはいえ、とりあえず「VOGUE」編集部にボーダーの重ね着で出勤とかあり得ないんだろうなとは思います。ボーダーの年輪ですからね。「非モテ」の重ね塗りですからね。

ボーダー、脱ぎます。
寒いけど。

お洒落はいつだって薄着。
そんな気分にさせてくれる映画です。

(文/ペンしる子)

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