ネタ劇場
ときめく英語

文句、言い訳、角が立ったり歯が浮いたり。日本語で言いにくいことも、英語で言えばときめける! 不条理な毎日をサバイブするために。英語のセリフを、映画から学ぶコーナーです。

映画『ジョーカー』、この先も私たちの心に残り続ける名セリフ

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 ホアキン・フェニックスが主演を務めた映画『ジョーカー』。DCコミックのアイコンである悪役ジョーカーを大胆かつパワフルに描いた本作には、残酷で、私たちの胸に突き刺さるシーンやセリフがたくさんあります。そんな本作のセリフから、この先も私たちの心に残り続けるであろうセリフを抜粋。(※この記事には『ジョーカー』のネタバレが含まれます)

①アーサーの新たな気づき
"I used to think that my life was a tragedy, but now I realize, it's a comedy"
(自分の人生は悲劇だと思っていた。でも今、コメディだと気づいたよ)

解説:アーサー(ジョーカー)は、幼い頃に虐待を受けたことを知った時、入院中の母親の横で、新たな考えを持つように。"tragedy"は名詞で使うと「惨事」や「悲劇」。形容詞としては「残念な」「悲しむべき」という意味で使うことができます。

②ジョーカーはなぜ"悪者"になったのか?
"All I have are negative thoughts."
(僕にはネガティブな考えしかない)

解説:アーサーがソーシャルワーカーに会うシーン。毎週同じ質問を聞いてくるソーシャルワーカーの女性に対し「君は何も聞いていないだろう?」「僕には、ネガティブな考えしかないんだ」と静かに訴えかけるアーサーが印象的です。"thought"は動詞 "think"の過去形/過去分詞形ですが、このアーサーのセリフのように名詞としても使えます。

③"ジョーカー"という称号を手にした瞬間
"Can you introduce me as Joker?"
(ジョーカーとして紹介してくれないか?)

解説:ロバート・デニーロ演じる、人気司会者マレーの番組の出演を控えたアーサー。彼は「ジョーカーとして紹介してほしい」とマレーにお願いします。この公の場に「ジョーカー」として登壇したこのシーンこそ、ジョーカー誕生の瞬間だったのではと思います。

④本作最大の衝撃シーン
"You get what you deserve!"
(自業自得だ!)

解説:本作最大の衝撃的シーンといえば、司会者マレーをジョーカーが撃ち殺すシーンでしょう。トーク番組収録中に、地下鉄で男たちを殺害したことを認めたアーサー。彼は、マレーや他の人たちによる、自分たちのような人間に対する"扱い方"を猛烈に批判します。そして、「ジョークを聞きたいか?」と、どんどん興奮したアーサーは「自業自得だ!」とマレーを射殺します。"deserve"は「値する」や「ふさわしい」という意味。誰かを励ます時などに、"You deserve to be happy.(君は幸せになる価値がある)"というハッピーな場面にも使えます。

物議を醸したこの作品で、アーサー(ジョーカー)を演じたホアキン・フェニックスは、アカデミー賞主演男優賞、英国アカデミー賞主演男優賞などを受賞。彼の怪演とも呼べるエモーショナルな演技は必見です。

(文/トキエス)

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