秋冬の菜園に取り入れたいコンパニオンプランツ

撮影:成清徹也
植物本来の力を生かすコンパニオンプランツ。相性のよい植物の組み合わせを知って、菜園プランに上手に生かしましょう。

■アブラナ科野菜が多くなりがちな秋冬プランに「多様性」をプラス

秋冬菜園のメインとなるアブラナ科野菜は、アオムシなどの害虫がつきやすい野菜。植物の力を利用して被害を予防するには、相性のよい異なる科の植物をコンパニオンプランツとして組み合わせるのがおすすめ。「同じ科の野菜だけをまとめて育てるのではなく、できるだけ異なる科の野菜を取り入れるのがコツ。多様性をもたせることで、害虫の忌避効果が高まります」(明治大学黒川農場特任教授・佐倉朗夫さん)。
1 コンパニオンプランツのメリットは?
秋冬のプランでおすすめなのが、アブラナ科×キク科の組み合わせ。アブラナ科野菜の近くに、レタスなどキク科の野菜を植えると、においを嫌うモンシロチョウを忌避するといわれています。ほかにもセリ科の野菜(ニンジン、パクチー、パセリなど)もアブラナ科と相性のよい植物として知られています。
害虫の被害を完全に防ぐことはできませんが、農薬をなるべく使いたくない家庭菜園では、積極的に取り入れたい組み合わせです。

2 相性の悪い組み合わせは?
植物のなかには、隣に植えると生育を邪魔し合う相性の悪い組み合わせも。一例としては、レタス、ダイコンはネギ、ニラと、イチゴはニラ、キャベツとの組み合わせは相性がよくありません。コンパニオンプランツのメリットを享受するためには、ぜひ知っておきたい知識です。
3 上手な取り入れ方は?
コンパニオンプランツは隣どうしに植えることで効果を発揮しますが、気をつけたいのは株間を詰めすぎないこと。葉が密集していると日当たりや風通しが悪くなり、病害虫の温床にもなりやすくなります。適度な間隔をあけて植えつけましょう。
キャベツの隣に栽培期間が短いミニレタスを植えるなど、収穫時期をずらして組み合わせるのも一案。生育初期は混植で害虫を忌避しつつ、それぞれの収穫も存分に楽しめます。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2017年9月号より

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