多肉植物 知っておきたい栽培の基本

撮影:田中雅也
『NHK 趣味の園芸』2018年9月号の巻頭特集は多肉植物。園芸研究家の長田 研(おさだ・けん)さんに、栽培の基本を教えてもらいました。

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■1 「土」は草花用 培養土でもOK

多肉植物の栽培には、水はけのよい土を使います。市販のサボテン・多肉植物用の土でもよいですが、水はけがよすぎて、水切れしやすいものもあります。水はけがよければ、一般の元肥入り草花用培養土でもかまいません。ただし、秋に美しく紅葉させたい場合は、10月以降は無肥料の土に植えつけます。

■2 「鉢」はプラ鉢や塗り鉢がおすすめ

使用する土にもよりますが、水はけのよい土に素焼き鉢を合わせると、水分の蒸散が早く、生育期は1日2回程度水やりが必要です。水やりの回数を減らしたい場合は、水はけのよい土に、プラ鉢か塗り鉢を合わせるのがおすすめです。

■3 「水やり」は生育型に合わせる

多肉植物でよくある失敗が、休眠期に水やりをして、根腐れさせてしまうパターンです。
生育型に合わせて、生育期と休眠期でメリハリをつけましょう。生育期は、土の表面が乾いたらたっぷり、休眠期は水やりを控え、葉水をします。

■4 「葉」を観察する

多肉植物は肉厚の葉の美しさが命。葉を観察して、様子がおかしければ管理を見直しましょう。葉先が枯れたり、葉にしわが寄るのは、水切れか、過湿による根腐れのどちらか。水やりして回復しなければ、根腐れの可能性があります。すぐに植え替えましょう。

■5 「肥料」は控えめでも育つ

植えつけ時に元肥を入れれば、追肥をしなくても育ちます。生育を早めたかったり、葉を肉厚にしたい場合は、生育期に三要素等量の緩効性化成肥料を追肥します。ただし、秋に紅葉させる場合は、10月以降は肥料を切ります。

■6 「植え替え」は定期的に

何年も植えっぱなしにすると、根詰まりを起こして、水切れしやすくなったり、生育が悪くなったりします。1〜2年に1回、生育期に同じ大きさの鉢か、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
■『NHK趣味の園芸』2017年9月号より

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