聞き手の心の扉をすんなり開く「ヘマ話」

イラスト:佐々木一澄
「笑いは人の薬」という古くからのことわざにもあるように、笑いは場を和ませてくれるもの。思わずクスッと笑ってしまうような小さなヘマ話は、「自分の日常を裏表なく話してくれるいい人」と印象づけてくれます。失敗談を披露するコツを、認知科学者の野村亮太(のむら・りょうた)さんが伝授します。

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■ヘマ話で親近感を呼ぼう

誰にでも、つい思い出し笑いしてしまうような失敗談があるはず。ちょっと恥ずかしいエピソードは、実はまわりの人に親近感を持ってもらえる「おいしいネタ」なのです。

■クスクス笑いは心をほぐす

失敗談を話して聞き手を笑顔にすると、場が和むだけでなく、心のウォーミングアップにもなります。実は、人は環境の変化に対して安定を保つようにできているので、いきなり泣いたり、感動したりすることはできません。ですから、あらかじめ少し笑っておいてもらうと、心がほぐれ、大きく動く準備が整うので、笑いのあとに続く話を、より感動的に受け止めてもらえる可能性が高くなるのです。

■深刻な失敗談はNG

ただし、失敗談であればなんでもいい、というわけではないので、ご注意を。「寝たばこで、うっかり家が焼けちゃいまして」などというのは、笑い話ではすみません。また人を揶揄(やゆ)したり、攻撃するような毒気のある内容も避けたいところです。「お父さんと間違えて、知らないおじさんに声かけちゃった!」「携帯電話を持って出たつもりで、よく見たらテレビのリモコンだったよ」といった、家族との団らんで軽く笑い合えるくらいの話題がいいですね。
■『NHKまる得マガジン 落語でつかむ 話し方の極意』より

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