お米屋さん直伝! 「冷めてもおいしい」ごはんって?

渡辺あきこさんのおにぎり弁当。つくり方はテキストで! 撮影:豊田朋子
「冷たいごはんがおいしくないと感じたとき、多くの人はお米の品種、品質のせいだと考えがちです。でも実際は、“おいしくなくなる調理”をしている場合が多いんです」
こう語るのは、東京・目黒区の米専門店代表の西島豊造さん。「冷めても粒が立ち、のどごしがよくておいしいごはん」を楽しむために、西島さんがすすめる調理のコツとは?

■1 米どうしの摩擦のみでサラサラ洗う

現在のお米は昔より柔らかく、精米もしっかりされているので、「たなごころ(手のひら)でギュッギュッ」というかつての洗い方では割れ米が生じます。両手の指を広げて一定のリズムでお米をこすり合わせるように洗ってください。割れ米はごはんのべたつきや、すえたにおいの原因になります。

■2 十分に浸水させる

鍋で炊く場合は、米粒の芯まで水分を含ませるよう、30分間を目安にしっかりに浸水させてください。ごはんが冷めても甘さ、柔らかさをキープできます。

■3 「ほぐし」でうまみを閉じ込めて

蒸らしたごはんを炊飯器に入れたままにすると、米粒どうしがくっつき、ふたから落ちる水滴で米の表面が溶けてべたつきの要因にも。米粒をつぶさないようにしゃもじでフワッと切り離すことで一粒一粒が膜に覆われ、うまみを閉じ込められます。

■4 蒸気を飛ばしてべたつきを防ぐ

お弁当のごはんは温かいうちに弁当箱に詰め(あるいはおにぎりにし)、ふたをせずに粗熱を取りながら水蒸気をとばします。こうすることで、水滴がごはんに落ちて溶け、流れ出たでんぷんで弁当箱の中がべたつくのを防げます。
■『NHK趣味どきっ!明日使える!お弁当大百科』より

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