見ればハマる食虫植物 その不思議と魅力

ゆらゆら揺れるウツボカズラはハンギングに。撮影:田中雅也
食虫植物は、虫を捕らえ、消化吸収して栄養をとることができる植物です。栄養分の少ない土地に生えていて、不足分を補うために進化したのだとか。形もユニークでカッコいい! その魅力と育て方のポイントを園芸研究家の杉井志織(すぎい・しおり)さんに教えてもらいました。

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■落として捕る! サラセニア

筒状の葉の入り口付近はすべりやすく、その先の毛は下向き。虫が落ちたら外に出にくい構造です。ふたは閉まりませんが、模様で虫を誘っているといわれています。
 

■挟んで捕る! ハエトリソウ(ディオネア)

二枚貝のように葉が対になっていて、縁に歯のような突起があります。閉まると中からは虫が出られなくなる仕組み。虫を挟んだら、数日かけて消化吸収します。
 

■落として捕る! ウツボカズラ(ネペンテス)

葉の先がつる状に伸び、その先に袋をつけます。ふたから出る蜜に寄ってきた虫が袋に落ち、底にたまっている水(消化液)でおぼれる仕組み。消化液で溶かし、吸収します。


■基本は光合成で生きているので、虫を与える必要はありません

食虫植物はほかの植物と同様に光合成をしているので、たっぷりの光と水があれば、それだけでも生育します。必要以上に虫を与えると養分が多すぎて枯れる原因にもなりますから、自然に放っておきましょう。
■『NHK趣味の園芸』2016年7月号より

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